明治ホールディングス(TSE:2269)がシンガポールに地域統括会社を設立
東南アジア株式新聞 2025年2月15日
明治ホールディングス(TSE:2269)がシンガポールに地域統括会社を設立
今週、気になったニュースの1つ。
2月10日、明治ホールディングスがアジア太平洋地域の統括会社をシンガポールに設ける、と発表した。
筆者が日常利用するアラルンプールのコンビニやスーパーマーケットでは、明治の製品を見かけることがゼロではないが、日本のチョコレートや乳製品ではグリコや森永のほうが目立っている印象だ。
明治ホールディングスの公式サイトなどで調べてみると、東南アジアではこれまで、タイやベトナムを中心に商品を投入していることがわかる。
江崎グリコや森永乳業は10年近く前にシンガポールに地域統括会社を設立しており、明治の今回の発表には出遅れ感がある(むしろ、まだ地域統括会社がなかったことに意外な感じがした)。
さらに、東南アジアには、明治ホールディングスにとって、日本の競合だけでなく、欧米ブランド、現地のブランドも多い。
日本では「チョコレートは明治」のCMで強いブランドイメージを持つ明治ホールディングス、東南アジアでの今後の展開に期待したい。
2月10日の発表:
子会社設立の目的
「2026 中期経営計画」において、食品セグメントの海外事業拡大を最重要課題に設定しています。
特にアジア・パシフィックエリア(APAC エリア)は、長年にわたる菓子や乳製品などの幅広い展開を通じて meiji ブランドの認知率が高く、今後の経済成長を含め、潜在的な事業成長余地が大きいエリアと位置付けております。
この APAC エリアでの高い事業成長を実現するため、エリア統括会社である Meiji Food Asia Pacific Pte. Ltd. (MFA 社)を新たに設立し、より現地のニーズに即した価値提供を実現できるバリューチェーンの構築やマネジメント体制への進化を図ってまいります。
設立する会社の概要
名 称:Meiji Food Asia Pacific Pte. Ltd.
所在地:シンガポール共和国
設立年月:2025 年 2 月
資本金:31 百万 USD (約 46.5 億円) ※1USD=150 円にて換算
出資比率:株式会社 明治 100%
事業内容:APAC エリア内の事業会社に対する経営指導等
明治ホールディングスの発表資料より |
明治ホールディングスは同日、四半期決算発表もしている。
2024年度第3四半期の業績発表(2月10日)
それによると、主力の食品事業のうち海外事業は、24年度通期計画(11月修正)で売上高 826億円(前期比6.3%増)、営業利益は72億円の損失。
(明治ホールディングスは、2024年3月期の決算で、中国事業で減損損失約143億円を計上し、現在は中国事業リバイバルプランを実行中。)
海外事業のうち中国と別の区分になっている「アジア」は売上高 289億円(前期比59.4%増)、営業利益 16億円(同4.7%増)と好調だ。
決算説明資料では、「ベトナム、台湾の乳幼児ミルクが伸長し増収増益」とコメントを付けている。
明治ホールディングス株の1年間(Google Financeより)
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