企業研究|ユーヤンサン(Eu Yan Sang)三井物産とロート製薬が買収
ユーヤンサン(Eu Yan Sang)、三井物産とロート製薬が買収する東南アジア最大の漢方薬会社
東南アジア株式新聞 2024年4月7日
日本の企業2社が買収へ
東南アジア最大の漢方薬製造・販売会社、ユーヤンサン(Eu Yan Sang、余仁生)は上場企業ではない。だが、最近話題になったので、調べてみた。
4月4日、三井物産とロート製薬が共同で、シンガポールのユーヤンサン(Eu Yan Sang International Ltd.)を買収すると発表した。
以下、三井物産の発表文から引用(出資比率を太字にした)。
ロート製薬と三井物産が共同保有予定の特別目的会社(SPC、シンガポールにて設立)が、EYS株式の約86%を保有するライタス・クレーン・ホールディングス(Righteous Crane Holding Pte. Ltd.、本社:シンガポール、以下「RCH」)から全株式を譲受することに合意しました。残りの14%については、譲受完了後公開買付を行います。また現在もRCHの株主であるEYS創業家がSPCに一部再出資を行うことを併せて合意しております。三井物産は22年11月にファンドを通じた間接保有の株主としてEYSへ出資参画を実施、今回RCHによるEYS株式の売却により同ファンドは清算され、三井物産は清算分を含めた再出資を行います。EYSへ100%出資できた場合のEYS実質持株比率は三井物産約30%、ロート製薬約60%、創業家約10%であり、EYSの株式取得総額は約800百万シンガポールドル(約880億円)、三井物産の現保有分清算金額を差し引いた株式取得額は約150億円となる予定です。
ロート製薬は、目薬で有名だが、製品領域の拡大・海外への展開を続けてきているので、大きな違和感はない。
三井物産は、東南アジアでのヘルスケア事業の拡大だろうか。
ユーヤンサンは、下にある通り、海外への事業拡大を進めており、同じく海外展開に熱心なロート製薬の傘下に入ることで相乗効果を出しやすいと考えたのかもしれない。製品が重複しないのも両社にとってメリットだろう。
ユーヤンサンの概要
以下、ユーヤンサンの概要を Gemini に調べてもらった(数回質問し、回答をまとめた)。
ユーヤンサンは、1879年にマレーシアで創業された老舗の薬局チェーンです。マレーシア国内に約150店舗を展開しており、伝統的な中国薬から西洋薬、日用品まで幅広い商品を取り揃えています。近年は、中国やシンガポールなど海外市場への進出も積極的に進めています。
歴史
ユーヤンサンは、広東省出身の余仁生(Eu Yan Sang)によって創業されました。余仁生は、マレーシアのペラ州で薬局を開業し、事業を拡大していきました。その後、息子である余東旋(Eu Tong Sen)が事業を引き継ぎ、ユーヤンサンをマレーシア最大の薬局チェーンに成長させました。
2001年に本社をシンガポールへ移し、海外への展開を進め始めました。
ユーヤンサンは、2017年11月16日にシンガポール証券取引所に上場しました。しかし、2023年10月にHillhouse Capital ManagementとMitsui & Co.による株式公開買付により非公開化されました。
事業内容
ユーヤンサンの主な事業内容は、以下のとおりです。
薬剤販売
健康食品販売
漢方薬治療
美容サービス
その他のヘルスケアサービス
ユーヤンサンは、伝統的な中国医学と現代医学を融合した独自の医療サービスを提供しています。また、健康食品や美容製品も開発・販売しており、幅広い顧客層に支持されています。
海外進出
ユーヤンサンは、近年海外市場への進出を積極的に進めています。2001年に中国に初の店舗をオープンし、その後シンガポール、香港、台湾などにも進出しています。現在では、アジアを中心に約200店舗を展開しています。
未来への展望
ユーヤンサンは、今後も海外市場への進出を進め、更なる成長を目指しています。中国市場の成長に加え、東南アジア市場での成長も期待されています。また、オンライン販売や健康食品事業の拡大にも力を入れていく予定です。ユーヤンサンは、伝統と革新を融合させ、アジアのリーディングヘルスケア企業を目指していくでしょう。
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