インドジェン・キャピタル(Indogen Capital) ベンチャー企業に東証上場を推奨するVC

インドジェン・キャピタル(Indogen Capital)、ベンチャー企業に東証上場を推奨するVCとは何者か?

 

東南アジア株式新聞 2024年4月14日



4月12日、日本経済新聞に掲載の記事:

インドネシアVC、東証IPOを推奨 日本市場活況で


「インドネシアのベンチャーキャピタル、インドジェン・キャピタルが新興企業に対し、日本取引所グループ(JPX)が運営する東京証券取引所への上場を勧めている」


この記事を読んで、少し驚いた。

ベンチャーファンドにとって、IPO(新規上場)は重要な投資の出口なのは知っているが、通常は勝手がわかる地元の(この場合、インドネシアの)証券取引所への上場を投資先ベンチャー企業に推奨するものだと思っていたからだ。

かなり大型の上場になるなら、ニューヨーク市場かな、とも思っていた。


日経記事には、マネージング・ディレクターのチャンドラ・フィルマント氏のコメントも付いている。

「JPXはにわかにナスダックやニューヨーク証券取引所よりも有望な市場になりつつある」


つまり、同ファンドは、最近の東証の盛り上がりを高く評価しているようだ。


ちょうど東証もアジアのベンチャーを呼び込もうと動き始めたところで、タイミングが良い。

東証、アジア企業の日本上場を支援する「東証 アジア スタートアップ ハブ」設立



インドジェンは、JETROの提携先


インドジェン・キャピタルの公式サイト:https://indogencapital.com/


インドジェン・キャピタルの公式サイト(2024年4月14日撮影)
インドジェン・キャピタルの公式サイト


公式サイトから、同社がジャカルタを拠点に活動するベンチャー・キャピタルで、5カ国で計34件の投資・5件のイグジット(投資回収)といった実績があることがわかる。


また、次のように大きく記載されている。

We Are a Sector Agnostic Investor in Southeast Asia With Deep Operating Experience in Indonesia Market

(当社は東南アジアにおけるセクターにとらわれない投資家です。インドネシア市場での豊富な運営経験

があります)


さらに調べていくと、日本貿易振興機構(JETRO)と提携していることがわかった。

JETROの「ジェトロ・グローバル・アクセラレーション・ハブ・ジャカルタ」というプログラムにおいて、ジャカルタでの提携先がインドジェン・キャピタルである。


グローバル・アクセラレーションは、日本のスタートアップの海外展開を支援するプログラムの一環で、世界各地で事業展開についてアドバイスるする「メンター」を選定し、提携している。

インドネシアでのメンターの役割をインドジェン・キャピタルが担っている。


こうした活動を通じて、インドジェン・キャピタルは日本のベンチャー市場や証券市場の事情に詳しくなっていたわけだ。


このVCの今後に注目しておこう。








 

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