『e-Conomy SEA』2026年版:東南アジアのデジタル経済、2035年までに1兆ドルを超す軌道に

東南アジアのデジタル経済、2035年までに1兆ドルを超す軌道に

『e-Conomy SEA』2026年版

東南アジア株式新聞 2026年10月22日


Googleなどの年次調査『e-Conomy SEA』2026年版によると、

東南アジアのデジタル経済は2026年に、前年比17%増成長し、3680億ドルに達する見通しだ。

2035年までに1兆ドルに乗る可能性もあるという。

人工知能(AI)導入が成長の原動力だ。



   
『e-Conomy SEA』2026年版、2026年10月21日
『e-Conomy SEA』2026年版


10月21日の発表:

Southeast Asia’s digital economy to hit $368 billion

東南アジアにおいて、生成AIは日常生活に不可欠な存在となっている。

現在、2億4300万人(労働人口の58%)が積極的に利用しており、

その普及スピードはモバイルインターネットの導入時と比べて4倍の速さだ。

Google、Temasek、Bain & Companyが共同で発行した年次レポート『e-Conomy SEA』の第11版

『Building the Intelligent Economy(インテリジェント・エコノミーの構築)』によると、

この動きは同地域の経済に大きな影響をもたらしている。


  • 同レポートによると、AIの広範な導入がデジタル経済の成長を後押ししているため、

2026年には前年比17%増の3680億ドルの流通取引総額(GMV)に達すると予測している。

  • これにより、2035年までに1兆ドルを超える軌道に乗った、とも言っている。

  • AIが自律的にタスクを遂行する「エージェンティック・コマース(agentic commerce)」

への信頼が高まることで、今後5年間で同地域におけるAI利用が60倍に急増するとも予想。


デジタル経済の成長を分野別に見ると以下の通り。

  • Eコマース(流通取引総額:2,260億ドル、前年比18%増)。

パーソナライズされた体験は、コンバージョン率10%向上、注文量が最大75%増加、

という成果が出ている。

  • オンライン旅行分野(流通取引総額:590億ドル、前年比10%増)。

複雑な旅程を組むためのツールとしては、生成AIがソーシャルメディアを追い抜き、

検索エンジンに次ぎ2番目によく利用される手段となった。

  • オンラインメディア分野(収益:440億ドル、前年比22%増)。

質の高いエンゲージメントが10〜20%向上し、「コマースメディア」は40億ドル規模の市場に。

  • モビリティおよびフードデリバリー分野(流通取引総額:400億ドル、前年比15%増)。

予測に基づく提案や効率的なルート最適化、相乗りサービスなどが取引の堅調な拡大を後押し。

  • デジタル金融サービス分野(決済総額:1兆6,500億ドル、前年比16%増)。

リアルタイムの不正検知や、より幅広い信用供与の機会、人間によるアドバイスを補完する

パーソナライズされた金融提案などを通じて、消費者を支援している。


  
『e-Conomy SEA』2026年版より
『e-Conomy SEA』2026年版より


同レポートは今後の課題として以下を指摘している。


2030年までにこの地域におけるAI利用が60倍に拡大すると予測される中、同地域の広範なデジタルエコシステムは、以下の4つの重要な側面において体系的に進化しなければならない。

  • 自律的なAI活用(エージェント型AI)の加速と持続可能な経済性

  • 物理的インフラの拡充

  • モデルおよびエネルギー効率の厳格化

  • 地域全体で統一されたガバナンス


ガバナンスについては、

「2026年11月に予定されている「ASEANデジタル経済枠組み協定(DEFA)」が重要な役割を果たす。

これは世界初となる地域横断的なデジタル貿易協定であり、

東南アジアのデジタル経済におけるさらなる成長を解き放つための枠組みを提供するものとなる」。







 

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