企業研究|マイナー・インターナショナル(Minor International PCL、略称MINT、SET:MINT)
東南アジア株式新聞 2025年3月12日
企業研究|マイナー・インターナショナル(Minor International PCL、略称MINT、SET:MINT)
タイ本拠の複合企業
1967年に広告代理店として創業、1970年代にホテルとレストランに進出
ホテル事業(Minor Hotels):アナンタラ、アヴァニ、エレワンス、NHホテルズなど
レストラン事業(Minor Food):ザ・ピザ・カンパニー、スウェンセンズ、デイリークイーンなど
小売事業(Minor Lifestyle):アニエスベー、チャールズ&キースなど
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MINT株の1年間、3月12日終値は27,50(SET公式サイトより) |
日本に参入、高級ブランドのホテルで
MINTは、レストランに強くホテル運営にも実績があるロイヤルHGと合弁で日本でのホテルビジネスを始める。
東南アジア域内のホテル市場が需要一巡と見て、域外へ。
その1つがインバウンド国際観光が成長している日本だ。
日本経済新聞の2025年3月10日の記事:
東南アジアの地場ホテルが域外でのホテル展開に力を入れる。域内最大手でタイ地盤のマイナー・インターナショナルは日本市場に参入する。米国では高級ブランドを開設する。世界のホテル数を8割増の1000軒まで増やす。東南ア域内でのホテル開発が一巡することを見越し、アジアらしさを売り物にする。
「グローバルに拡大する。目標は十分に達成可能だ」。バンコクで2月中旬に開かれたマイナーの決算会見で、ディリップ・ラジャカリアグループ最高経営責任者(CEO)は胸を張った。
MINTは、すでに米国に中価格帯のホテルを展開している米国では「高級ブランドを開設する」そうだ。
日本での展開だが、「日本については「アナンタラ」など高級ブランドで参入する。1月下旬に「リッチモンドホテル」を展開するロイヤルホールディングス(HD)と提携した。両社が設立する合弁会社を通じ、今後10年でホテル数を21まで増やす計画」だそうだ。
ロイヤルホールディングス(ロイヤルHG、TSE:8179)は、ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」や「天丼てんや」で有名だが、京成電鉄と共同で「京成リッチモンドホテル」も事業展開している。
ロイヤルHGが2025年2月5日にMINTとの提携を発表した。
ロイヤルホールディングスとMinor Hotels 合弁会社設⽴およびホテル事業戦略を発表
〜⽇本初進出 3 つのラグジュアリーホテルブランドを 2035 年までに 21 棟展開へ〜
https://www.royal-holdings.co.jp/release/upfiles/news20250205.pdf
3月に、ロイヤルHDとMINT子会社が折半で「ロイヤルマイナーホテルズ株式会社」を設立し、「2035 年までに⽇本初進出と なるホテルブランド「Anantara (アナンタラ)」「Avani (アヴァニ)」「Tivoli (チボリ)」の 3 ブランドで、合計 21 棟の開業を 計画」している。
ところで、「東南ア最大」が気になったので、Geminiに「東南アジアの大きなホテル・チェーン」を調べてもらったところ、以下の回答だった。
地域に根差したホテルチェーン
デュシット・インターナショナル (Dusit International):
タイを代表する高級ホテルチェーン。
デュシタニなどのブランドで、国内外にホテルを展開。
バンヤンツリー・ホテルズ&リゾーツ (Banyan Tree Hotels & Resorts):
シンガポール発祥の高級リゾートホテルチェーン。
自然との調和を重視した、独特の雰囲気を持つリゾートを展開。
マイナー・インターナショナル (Minor International):
アナンタラ、アヴァニなどのホテルブランドを展開しています。
というわけで、MINTは、3大大手に入るという認識でよいようだ。
上記の日経新聞の記事でも、デュシットやバンヤンツリーも東南アジア域外での高級ホテル展開を志向していることが書かれている。
2025年2月14日
2024年度(2024年12月末まで)業績発表
SET Announcements | Minor International (MINT)
以下のように、収益も利益も前年比で成長している。
当期利益(純利益)は、41%も増加した。
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