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2024年 東南アジア株の結果:シンガポール株好調、マレーシア株も健闘、インドネシア株は一時期最高値、タイ株ははっきりしない展開

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  東南アジア株式新聞 2024年12月31日 2024年 東南アジア株の結果:シンガポール株好調、マレーシア株も健闘、インドネシア株は一時期最高値、タイ株ははっきりしない展開 2024年は世界的に株高の年のように思われるかもしれないが、米国株が一部のハイテク株に引っ張られて異常なほどに上昇した印象が強すぎるだけだ。 個別の市場を見ると、上がったところもあれば残念な1年間だった市場もある。 シンガポール STI 12月31日終値: 3787.60 1月2日以降で+16.89% 2007年に記録した終値最高値3906までもう少しに迫った。 5月にウォン首相が就任した。これまでのところ経済運営に安定感を示している。       STIの1年間(SGX公式アプリより) マレーシア FBM KLCI 12月31日終値:1642.33 1月2日以降で+12.90% 2014年に記録した最高値1896までもう少し。 アンワル政権下で経済は好調。    FBM KLCIの1年間(Bursa公式サイトより) インドネシア IDX総合 12月30日終値:7079.91 1月2日以降でー2.65% 今年9月19日に最高値7905を記録したが、その後弱くなった。 10月にプラボウォ大統領が就任した。 今のところ経済成長力は高めを維持しているが、この株式市場はボラティリティが高く、よくわかない。 IDX総合の1年間(IDX公式アプリより) タイ SET 12月30日終値:1400.21 1月3日以降でー1.10% 2018年に記録した最高値1830には遠い。 8月にぺートンタン首相が誕生した頃、一度上昇の勢いを取り戻したが、失速した。 経済成長力に陰りが見られ、やや不安。    SETの1年間(SET公式サイトより) (参考情報) 香港 Hang Seng 12月31日終値:20059.95 1月2日以降で+17.67% 2017年に記録した終値最高値33223.58にはかなり遠い。 2022年以降冴えなかったが、2024年は上昇力を示した。 相変わらずボラティリティが高い。     ハンセン指数の1年間(HKEX公式サイトより) 関連記事: 2025年の株式市場初日、東南アジア株は好スタートとはいかず

マレーシアのジョホールでシンガポール人多数が不動産トラブル

  東南アジア株式新聞 2024年12月27日 シンガポール STI マレーシア FBM KLCI インドネシア IDX総合 タイ SET 香港 Hang Seng 3771.63 +0.27% 1628.14 +0.89% 7036.57 -0.41% 1401.46 +0.26% 20090.46 -0.04% マレーシアのジョホールでシンガポール人多数が不動産トラブル コンドミニアムを購入したと思っていたら、長期リース契約をしているだけだったーーそんなショッキングな話がシンガポールで問題になっている。 マレーシア半島部の南端ジョホール州で、シンガポール人がそんな体験をし、訴訟を起こし始めた。 12月25日にシンガポールのCNAが報じ、マレーシアのメディアが追いかけ始めたところだ。 ジョホール州は、マレーシアとシンガポールの共同開発プロジェクトの舞台である。ジョホール-シンガポール経済特区(Johor-Singapore Special Economic Zone = JS-SEZ) では、両国の物流・人流を一層活発化させるため協力することになっている。 両国関係に暗雲というと言い過ぎかもしれないが、個人レベルではコンド購入は決して安くない買い物であり、後味の悪い問題に発展しそうではある。 CNA の12月27日の記事: ジョホールのコンドミニアムの所有権をめぐるシンガポール人購入者とマレーシア不動産開発業者との法的紛争 Singaporean buyers in legal dispute with Malaysian developer over ownership of Johor condo purchases - CNA シンガポール人のセバスチャン・タンさんは数年前、ジョホール州で3ベッドルームのコンドミニアムを約27万5000 Sドル(18万4000米ドル)で購入した。この価格はお買い得だと考える人もいる。 しかし最近、弁護士の友人と話をしているときに、自分が購入した不動産の法的所有者ではないことに気づいた。 タン氏は、この物件は 99 年間のリースホールド物件だと思っていたが、実際にはマレーシアの一部の物件に特有のプライベート・リース・スキーム (PLS) に基づいて売却された。 PLS では、購入者は物件を所有するのではなく、一定期間 ...

2025年のアジア経済展望を読む、有望市場はベトナム?マレーシア?インドネシア?

  東南アジア株式新聞 2024年12月25日 いつも見ている市場はクリスマス休 2025年のアジア経済展望を読む、有望市場はベトナム?マレーシア?インドネシア? クリスマス休暇シーズンで休みの市場が多いので、今日は、2025年のアジア経済や金融市場を展望するリポートを読んでみることにした。 東南アジア視点で見れば、米国と中国がとても大きな影響を及ぼす。 トランプ政権は予告通り関税を課すのか、中国景気は力強さを取り戻せるか。 そして、東南アジア企業は成長を続けられるか。 同地域では、ベトナム、マレーシア、インドネシアなどが注目されているようだ。 まずは、ゴールドマン・サックスのアジア展望。 少し古いが、幅広い問題をカバーしている。 とりあえずの焦点は、米国の関税の中身だ。 ゴールドマン・サックスの11月15日のリポート: アジアの展望:2025年の見通し – 第2次貿易戦争に向けたポジショニング |Andrew Tilton Asia Views: 2025 Outlook – Positioning for Trade War Two | Goldman Sachs 1. 昨年のアジア見通しでは、「歴史的に、アジアの経済と市場は、中国の成長が好調でFRBの政策が緩和されていたときに恩恵を受けてきた」と指摘しました。 2024年はどちらも当てはまりません。それでも、この年は中国からの幅広く力強い輸出実績、韓国、台湾、マレーシア、ベトナムを通じたハイテク/半導体輸出の急増、いくつかの新興アジア諸国における健全な国内需要の伸びが特徴的でした。 2025年には中国からのさらなる財政緩和とFRBのさらなる利下げが見込まれますが、明らかな逆風もあります。米国でドナルド・トランプが大統領に2期目に選出されたことを受けて貿易/関税の不確実性が高まり、米ドル高が長引くことで新興アジア諸国の金融緩和が抑制される可能性があります。 2. 2025年には、新興アジア諸国の成長は緩やかに鈍化し、中国では内需へのシフトが進むと予想されますが、一部の先進国市場では回復が見込まれます。 輸出の伸びは地域全体で鈍化する可能性がある。特に中国は、トランプ政権が中国製品の平均関税を20ポイント引き上げると見込まれるためだ。インドは、長期的成長見通しは堅調であるものの、大幅な財政引き締めの真っ最...

ナイトフランク調査:2024年東南アジアにおけるデータセンター投資の誘致、マレーシアが圧勝

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  東南アジア株式新聞 2024年12月24日 シンガポールと香港は半日取引 シンガポール STI マレーシア FBM KLCI インドネシア IDX総合 タイ SET 香港 Hang Seng 3769.55 +0.46% 1602.99 +0.43% 7065.75 -0.43% 1394.67 +0.56% 20098.29 +1.08% ナイトフランク調査:2024年東南アジアにおけるデータセンター投資の誘致、マレーシアが圧勝 今年、マレーシアがデータセンター投資を引き寄せていたのは、東南アジアのビジネスに関心のある多くの人が知っているだろう。 そのうえで、専門の調査会社がまとめた資料を読むことは、情報の整理に役立つ。 不動産情報会社ナイトフランク・マレーシア(Knight Frank Malaysia)が12月23日、『データセンター調査リポート2024(Data Centre Research Report ‐ 2024)』を発表した。 Malaysia Data Centre Research Report - 2024 東南アジア5カ国のデーターセンター機会指数で、マレーシアが昨年に続きトップ ナイトフランクのデータセンター調査レポート2024によると、マレーシアはデータセンター(DC)に関して他の4つの国を上回っており、2024年1月から10月までに1417億2000万リンギットのDC投資を確保した。 これは2023年に確保したデジタル投資総額の3倍だ。 ナイトフランクのリポートより SEA-5データセンター機会指数によると、マレーシアは年間429メガワット(MW)と驚異的なデータ量となるDCを誘致した。 2位が、昨年に続きインドネシア。93MW。 3位には、昨年から順位を上げたタイが入った。 有名IT企業が軒並みマレーシアに。インドネシアとタイを好む中国勢も ナイトフランクによると、マレーシアの成長は、2023年12月から2024年10月の間に発表された合計233億ドルの戦略的投資によって推進された。 これらの投資は、テクノロジー大手のNvidia、Microsoft、Google、ByteDance、Amazon Web Services(AWS)、Oracleによって人工知能とクラウドインフラストラクチャ向けに行われた。 ファーウェイ...

HSBCのEMサーベイ12月:9月に比べ新興国投資家の強気が減少、中東への債券投資が上昇中

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  東南アジア株式新聞 2024年12月21日 HSBCのEMサーベイ12月:9月に比べ新興国投資家の強気が減少、中東への債券投資が上昇中 HSBCが最近発表した新興市場センチメント調査12月では、「(新興国の)投資家は新興市場 (EM) に対してやや慎重になっているものの、2025 年に向けて引き続き投資機会を厳選しようと努めている」とまとめた。 注目点は2点: 新興国投資家が注目する最大リスクは米国などの金利引き下げペース 中東が投資先として台頭 HSBCの12月16日の発表: 抑えられた熱意 Tempered enthusiasm | Insights | HSBC Dr. Murat Ulgen, Global Head of Emerging Markets Research HSBC 新興市場センチメント調査 この調査は、10月22日から12月4日まで、新興国における運用資産3,430億米ドルを保有する101の機関の101人の投資家を対象に実施された。現地調査は、ボラティリティ、米国金利の上昇、米ドル高を特徴とする米国選挙後の時期とほぼ重なった。調査期間中には、中国経済の見通しを安定させるための政策措置の発表もあり、これはさまざまな経路を通じて新興国に多大な影響を及ぼしている。 今後 3 か月間の新興市場の見通しについて「弱気」と回答した投資家の数は、9 月の調査の 13% から 23% にほぼ倍増し、「強気」と回答した投資家の数は 38% から 36% にわずかに減少した。純センチメント (強気と弱気の見解を差し引いたもの) は 9 月の 25% から 13% に低下したが、それでも依然として前向きな姿勢を維持している。 投資家の「リスク選好度」スコアも、加重平均ベースで6.2から6.1にわずかに低下した。これは、新興国における「0」が「リスクなし」で「10」が「最高リスク」である当社の基準で測定された。投資家の(ポートフォリオに占める)現金レベルは、運用資産の5.3%から4.4%に大幅に低下した。 これらのデータから、9月調査に比べ、わずかに強気やリスクを取る態度が抑えられたが、新興国投資家はリスクを取って投資する意欲が高い水準に留まっている、とHSBCは見ている。 その他の注目点は2点。 ダウンサイド(下振れ)・アップサイド(上振れ)のどち...