ASEAN首脳会議 マレーシア 2025 [更新]
ASEAN首脳会議 マレーシア 2025年10月
10月24日 経済相会議
10月25日 外相会議
10月26日 第47回サミット
10月28日
ASEANと中国、ACFTA3.0に署名
CNAの10月28日の記事:
中国とASEAN、強化された自由貿易協定に署名、デジタル、グリーン、接続性をカバー
中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は10月28日(火)、強化された貿易協定に正式に署名した。
世界的な不確実性と米国との貿易摩擦の中、両者は関係強化を目指している。
これは、2002年に初めて締結されたASEAN・中国自由貿易圏(ACFTA)の2度目のアップグレードであり、
当時中国にとって初の自由貿易協定、ASEANにとって主要な域外パートナーとの初の自由貿易協定となった。
ACFTAは2010年に発効し、最初のアップグレード交渉は2014年9月に開始され、2019年に発効した。
ACFTA「3.0」は、デジタル経済やグリーン経済、サプライチェーンの連結性といった分野を
網羅しているそうだ。
28日夕方時点で、「3.0」の原文は見つからないが、報道を見ると、
競争、消費者保護、中小零細企業への支援なども、新たな協力分野としている模様だ。
10月27日、トランプ大統領が日本へ向け飛び立った後、中国の存在感が増した。
27日の最大のイベントはASEANプラス3(日中韓)首脳会議だ。
28日には、中国ASEAN自由貿易協定(ACFTA)バージョン3の締結が予定されている。
ASEANプラス3リーダーズ声明、地域の経済・金融協力強化で合意
ASEANプラス3首脳会議が開かれた。
12項目の取り組みについて合意した。
日本からは茂木外相が出席した。
ベルナマ通信の10月27日の記事:
中国、東アジアの新たな成功のために開放性と協力の維持を訴える - 李強首相
同記事が引用した李強首相の発言:
「数十年にわたり、私たちが開放性と協力を堅持してきたからこそ、社会制度の違いを乗り越え、
それぞれの強みと経済パターンを活用し、各国間の相互補完性を実現できました。
また、開放性と協力のおかげで、経済問題が政治化したり安全保障化されることを避け、
コミュニケーション、対話、調整を通じて相違点を管理・解決し、経済発展への阻害を最小限に抑えること
ができたのです」
10月26日、ASEAN首脳会議と重要な会議が開かれた。
東ティモールが正式にASEANの11カ国目の加盟国となった。
タイとカンボジアがKL和平協定に調印した。
ミャンマーに関する5項目合意のレビュー
マレーシア外務省の10月26日の発表:
ASEAN首脳によるレビューと決定 5項目合意の実施について
5項目合意とはミャンマーに関するアクションの合意。
1.国内の暴力行為の即時停止、2.すべての当事者間の対話、3.特使の任命、
4.ASEANによる人道支援、5.すべての当事者との会談のための特使によるミャンマー訪問
ASEAN首脳は、ミャンマーの12月の総選挙に向けて、さらに取り組みを強化することで合意した。
ベルナマ通信の10月26日の記事:
マレーシアとASEAN、カンボジア・タイ和平の支援でトランプ大統領に感謝 - アンワル首相
ASEAN議長国マレーシアは、カンボジアとタイの和平合意に向けた努力を支援した
ドナルド・トランプ米国大統領の役割とコミットメントに感謝の意を表した。
アンワル・イブラヒム首相は、地域連合はトランプ大統領の懸念、共感、そして地域の平和と安定を
促進する決意を歓迎すると述べた。
アンワル首相とトランプ大統領は本日、クアラルンプールで開幕した第47回ASEAN首脳会議の傍らで、
タイのアヌティン・チャーンヴィラクル首相とカンボジアのフン・マネット首相が
KL和平協定と呼ばれる和平協定に調印するのを見届けた。
ベルナマ通信の10月26日の記事:
アンワル首相「東ティモールの加盟でASEANファミリーが完成」
アンワル・イブラヒム首相は本日、東ティモールのASEAN加盟を、
ASEANの運命共同体と揺るぎない地域的親族意識を再確認する重要な節目と位置付けた。
第47回ASEAN首脳会議及び関連首脳会議の開会式で演説したアンワル首相は、東ティモールの加盟は、
包摂的で団結したASEANというビジョンに新たな意味を与えると述べた。
「東ティモールのASEAN加盟は、ASEANファミリーの礎を築き、私たちの運命共同体と深い地域的親族意識を
再確認するものです。
この共同体の中で、東ティモールの発展と戦略的自立は、確固たる永続的な支えを得ることになるでしょう」
とアンワル首相は述べた。
トランプ米大統領のマレーシア来訪は地域のメディアが大きく取り上げた。
CNAの10月26日の記事:
Trump kicks off Asia tour with Malaysia summit ahead of Xi meeting - CNA
ドナルド・トランプ米大統領は、中国の習近平国家主席との重要な貿易協議を含むアジア歴訪の第一弾として、10月26日(日)、マレーシアに到着した。
日曜朝、クアラルンプール国際空港に到着したトランプ氏は、大統領専用機エアフォースワンから降りた際に、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相の出迎えを受けた。
トランプ大統領は、伝統的な衣装をまとったパフォーマンスに加わり、太鼓の音に合わせて踊るなど、
滑走路上で上機嫌の様子だった。
この記事には、トランプ大統領がマレーシアの踊り子たちに合わせて踊る動画が付いている。
10月25日、高市首相がクアラルンプールに到着した。
到着のニュースになったが、それより大きく報じられたのが以下。
CNAの11月26日の記事:
Japan PM says strengthening US alliance is 'top priority' after Trump call - CNA
高市早苗首相は、10月25日(土)のドナルド・トランプ米大統領との電話会談で、
両国間の同盟強化が「最優先事項」であると伝えたと述べた。
報道によると、この電話会談はトランプ大統領の地域歴訪の数日前に行われ、
高市首相が今週初めに首相に就任して以来、両首脳が初めて会談した。
これに先立つ日本経済新聞の10月25日の記事:
米中、アジア舞台に主導権争い トランプ氏の本気度試す外交ウイーク
トランプ米大統領は26日から2期目初となるアジア訪問を始める。
マレーシア、日本、韓国を訪れ、日中の首脳らと個別の会談に臨む。経済や安全保障の主導権を巡り中国と
しのぎを削ってきたアジアを舞台にした外交ウイークは、米国のアジア関与の本気度をみる試金石になる。
(ASEANサミット)
トランプ氏はまず26日に開幕する東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議に出席する。
自ら紛争を仲裁したと自負するタイとカンボジアの停戦の調印式に出る。
トランプ氏はマレーシアやカンボジアなどとの関税交渉でも妥結する予定だ。
中国の李強(リー・チャン)首相もASEAN首脳と会いに来る。
最終日の28日まで滞在し、中国・ASEANの自由貿易協定(FTA)の改定文書に署名する。
(その後APEC会場の韓国で)
トランプ氏は30日に韓国で中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と2期目初となる会談に臨む。
貿易問題で落としどころを探る。中国のレアアース(希土類)の輸出規制、
米国による中国企業への禁輸措置拡大の行方が焦点になる。
米国の中国専門家の間では、米中が台湾を含む安全保障問題と貿易で「ディール(取引)」を
しかねないとの懸念が広がる。
地元マレーシアには、高市新首相が来訪するのに合わせて日本に期待する声もある。
国営ベルナマ通信は、四方駐マレーシア大使の発言をニュースにした。
ベルナマ通信の10月25日の記事:
日本政府、マレーシアおよびASEANとの半導体・AI分野での協力を強化へ
日本は、半導体や人工知能(AI)といった戦略産業において、マレーシアおよびASEANとの協力を深化させる。
これは、新たに就任した高市早苗首相率いる政権下で、日本が経済安全保障と高付加価値技術投資に改めて重点
を置いていることを反映していると、四方敬之駐マレーシア日本大使は述べた。
「半導体、AI、レアアースといった戦略分野における産業協力の強化に、私たちは非常に関心を持っています。
高市氏は以前、経済安全保障担当大臣を務めていました」と、
四方大使は第47回ASEAN首脳会議および関連首脳会議に先立ち、ベルナマとの独占インタビューで述べた。
The Star の10月24日の記事(クアラルンプール発ベルナマ通信がベース):
ASEAN経済相3氏、第26回ASEAN経済協力会議(AECC)会議前に準備会合
ASEAN各国代表団の大半が朝食の準備を始めた頃、マレーシア、シンガポール、インドネシアは、
第47回ASEAN首脳会議および関連会議の会場であるクアラルンプール・コンベンションセンター(KLCC)で、
午前7時半という早い時間から本格的な経済協議を始めていた。
集まったのは、
マレーシアのザフルル・アブドゥル・アジズ投資貿易産業相
シンガポールのガン・キム・ヨン副首相兼貿易産業相、
インドネシアのアイルランガ・ハルタルト経済担当調整相
彼らは、デジタル経済枠組み協定(Defa)に関するASEAN経済共同体特別理事会(AECC)会議に先立ち、
金曜日(10月24日)に開催される第26回AECC会議の準備のため、KLCCの3階で30分間会合した。
ベルナマ通信に対し、ザフルル大臣は、今朝のシンガポールおよびインドネシアとの会談は、
ASEAN加盟国がDEFAに関する協議を開始し、まだ合意に至っていない問題を解決する
第26回ASEAN経済協力会議(AECC)会議の準備であると述べた。
AECC(ASEAN経済共同体特別理事会)会議の後、以下のニュースが流れた。
マレーシア国営ベルナマ通信の10月24日の記事:
7つの成果を達成、ASEAN首脳会議までにさらに5つ達成へ -- ザフルル大臣
7つの優先経済成果物(PED)が完全に完了し、さらに5つが第47回ASEAN首脳会議および関連首脳会議までに
達成される予定で、完了したPEDは合計12となった。
これはマレーシアのスコアカードの最新版だ。
マレーシアが主導する18のPEDは、統合の深化、貿易投資の促進、デジタル連携の加速化を通じて、
地域経済を結び付け、約6億8000万人の住民のビジネスポテンシャルを最大限に引き出すことを目的としている。
「この力強い進展に勇気づけられており、残りの6つのPEDも2025年末までに確実に達成されると確信しています」
と、投資貿易産業大臣のザフルル・アブドゥル・アジズ氏は述べた。
首脳会談で実現されるPEDには、以下が含まれている。
ASEAN物品貿易協定(ATIGA)を改正する第2議定書
ASEAN・中国自由貿易圏3.0アップグレード議定書
18のPEDについては、以下を参照。
Economic Pillar – Our Deliverables – ASEAN Malaysia 2025
9月24日
第57回ASEAN経済大臣会合(AEM)共同メディア声明
1. 第57回ASEAN経済大臣会合(AEM)は、2025年9月23日にマレーシアのクアラルンプールで開催された。
「包摂性と持続可能性」をテーマとしてマレーシアが議長を務めた。
2. 会合では、ASEAN経済が2024年に4.8%成長し、2025年には世界経済の2.8%成長予測に対し4.2%の成長が
見込まれることが指摘された。
世界的な関税環境に起因する悪影響と不確実性を反映し、2025年の見通しが複数回下方修正されたことを認めた。
ASEANの物品貿易が主要貿易相手国からの持続的な需要に牽引され、2024年には8.9%増の3.8兆米ドルと
力強い成長を示したこと、また、
ASEANのサービス貿易も同時期に12.2%増の1.3兆米ドルと目覚ましい成長を遂げたことが強調された。
初期指標が2025年後半の地域貿易に新たな脆弱性を示唆していることを警告した。
これは、年初に集中する関税賦課を見越した輸出の前倒しによるものである。
2024年にはASEANへの投資は比較的堅調に推移し、FDI流入額は8.5%増の2,260億米ドルとなり、世界のFDI成長率4%を上回ることが認識された。
東南アジア株式新聞 2025年5月27日
ASEAN首脳会議 マレーシア 2025年5月、新ビジョン「Asean 2045」採択
5月26日、ASEAN(東南アジア諸国連合)10か国の首脳会議(サミット)
27日、ASEAN-GCC(湾岸協力会議)サミットとASEAN-GCC-中国サミット
会場:クアラルンプール・コンベンションセンター(KLCC)
ASEANサミットと関連行事は、27日で全日程を終了した。
事前のメディア情報では、最大の議題は米国の関税政策についての対策だったが、
具体的な対策らしきものは発表されなかった。
それらしいのは、26日に、議長国マレーシアのアンワル首相が、
トランプ大統領あてにASEANと米国の首脳会議を求める手紙を書いたことを発表したことくらいだ。
むしろ、ASEAN(東南アジア)とGCC(中東アラブ)、それに中国の首脳が顔を揃えたこと自体が、
大きなメッセージであったように見えた。
米国抜きの経済(貿易・投資)交流を拡大するという意志の表明だ。
表面上、米国を刺激する発表はなかったが、
(米中の間でバランスを取ってきた)ASEANの中国への傾斜は少し進んだと見ておくほうが
良いように思う。
ASEAN側の首脳たちのソーシャルメディア投稿を見ると、
中国の李強(リー・チャン)首相は各国の首脳と精力的に会っており、
楽しげに話すASEAN首脳たちの画像をばらまかれた。
NST Online の5月21日の記事(中身は国営ベルナマ通信):
アンワル首相、ASEANの大胆なビジョンを概説、経済統合や地域送電網構想など
Anwar outlines bold Asean vision with economic integration, regional power grid initiative
アンワル・イブラヒム首相は本日、ASEANの次なる成長段階に向けた大胆な戦略ビジョンを発表し、
マレーシアが議長国を務める今年のASEANにおける主要な柱として、
経済統合の強化、貿易拡大、そして国境を越えたエネルギー連結性を強調した。
世界的な地政学的競争の激化の中、ASEANの方向性に関する質問に対し、
マレーシアは、ASEANを従来の中立的なプラットフォームとしての役割を超え、
インド太平洋地域においてより結束力があり、価値観に基づいた勢力へと発展させる決意である
とアンワル首相は述べた。
この記事は、行政首都プトラジャヤのセリ・ペルダナ・コンプレックスで行われた、
ASEAN首脳会議2025に関するブリーフィングセッションでの首相の発言内容である。
「経済統合の強化」「貿易拡大」は大枠として定例の議題だ言えるだろう。
「国境を超えたエネルギー連結性」は、具体的なプロジェクトだ。
ASEAN送電網(Asean Power Grid)プロジェクト:
ベトナムとマレー半島をマレーシア送電網(ナショナル・グリッド)経由で結ぶケーブルリンク
から始まり、シンガポールまで延伸される可能性もある。
「第一段階として、ベトナムからマレーシア北部に、そこから南部に接続し、
その後、ナショナル・グリッド経由でシンガポールに接続するのが最も経済的に実現可能だ
と考えている」
とアンワル氏は述べた。
この部分では、国営エネルギー会社のペトロナスが主導的な役割を担う。
その後、カンボジア、タイ、東マレーシアのサラワク州への拡大が予定されている。
サラワク州まで接続すれば、同じボルネオ島(カリマンタン島)内のインドネシア新首都や、
フィリピン南部まで接続することが可能になる。
アンワル首相の5月22日のX投稿
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| アンワル首相の5月22日のX投稿 |
第46回ASEAN首脳会議に合わせて開催されるASEANリトリート(非公式首脳会議)では、
ガザの状況、加盟国間の関係強化の取り組み、地域の経済貿易上の利益、
ASEAN諸国間の投資促進に向けた取り組みなどが主要な議題として議論される予定である。
私は昨夜、国内外のメディア編集長らとの会見でこの件を発表しました。
私はまた、地域レベルでのエネルギー協力を強化する大きな一歩として、
ASEANエネルギー・グリッド・プロジェクトの重要性を強調します。
マレーシアは、今年のASEAN議長国として、明確かつ持続可能な経済の方向性を持って、原則を重んじる地域大国としてASEANを前進させ続ける決意です。
(以下略)
サミット直前、マレーシア投資貿易産業相の発言
ASEAN、域内と中国ASEAN間の自由貿易協定を拡充へ
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第25回ASEAN経済共同体(AEC)理事会会議は、ASEAN経済統合のさらなる機会を開きます!
ASEAN、米国関税への対処に「より大胆な」措置を検討、
対中貿易協定、域内貿易協定の改善に署名へ
東南アジア諸国連合(ASEAN)は、米国の高関税の脅威を回避するため、「より大胆な」措置を検討しており、
ASEAN加盟国間、そして地域ブロックの最大の経済パートナーである中国との貿易円滑化の具体化が近い。
ASEANは、ASEAN物品貿易協定(ATIGA)と中国・ASEAN自由貿易協定(CAFTA)の拡充に関する交渉を完了し、強化された協定は10月に署名される予定である、
とマレーシアのトゥンク・ザフルル・アブドゥル・アジズ投資貿易産業大臣が5月25日(日)、
第46回ASEAN首脳会議を前に記者団に語った。
会見は、ザフルル投資貿易産業相がASEAN経済共同体理事会の議長を務めた後に行われた。
ATIGA(ASEAN物品貿易協定)は、域内の物品の流れを自由化するための協定。
2025年までに物品貿易のシームレス化をめざし、電子証明書の統一などを行ってきた。
CAFTA(中国・ASEAN自由貿易協定)は2002年に枠組み合意が成立。
以降、段階的に関税引き下げなどをしてきている。
5月26日追加:
ASEAN外相会議、ミャンマーへの平和のための行動を
マレーシアのモハメド・ハサン外相のASEAN外相会議の開幕発言より、ポイントを抜き出した。
(ASEANの中心性)
ASEANは、地政学的な野心と経済・安全保障上の利益が交差する地域を包含しています。
外圧は高まり、課題の範囲はかつてないほど大きな意味を持っています。
ASEANの中心性は、世界と関わり、複雑な対外関係を舵取りしていく上で、私たちの羅針盤です。
私たちは、地域的枠組みの推進役であり続けなければなりません。
東南アジアを代弁できるのはASEANだけです。
この中心性は今後も試されるでしょう。だからこそ、外圧によって崩れることがないよう、私たちを結びつける絆を強化することが極めて重要です。ASEANにとって、結束はこれまで以上に重要です。
(パレスチナ)
イスラエル軍によるガザ地区の完全封鎖は、大規模な飢餓と死を引き起こしています。
パレスチナの人々に対する残虐行為は、依然として無関心と二重基準を反映しています。
これらは、国際法の神聖性が侵食された直接的な結果です。
ASEANは沈黙を守ることはできません。
我々は世界情勢において発言権を有しており、抑圧された人々のために声を上げ、
原則と国際法に基づいた解決策を提示するために、その声を使わなければならなりません。
(ミャンマー)
地域レベルにおいて、我々は積極性を主張し、実証してきました。
ASEANは、ミャンマーとタイの一部を襲った痛ましい地震の後、迅速かつ即座に行動を起こしました。
我々の迅速な対応は、ASEAN設立の原動力となった思いやり、連帯、そして人道精神の反映です。
また、これは、この困難な時期にミャンマーを支援するというASEANファミリーの揺るぎない決意の証
でもあります。
私たちは、ミャンマーの関係者に対し、敵対行為を停止し、停戦を延長・拡大し、
復興への長く困難な道のりを円滑に進め、ミャンマー国民の苦しみを和らげるよう呼びかけます。
この悲劇は、危機に国境はないことを改めて認識させました。
自然災害は、今日我々が直面している地球規模の課題とよく似ています。
集団的な決意と連帯が求められます。
(ASEAN共同体2045ビジョン)
明日、ASEAN首脳は、今後20年間のASEANの基盤となる
「ASEAN 2045:我々の共有する未来」を採択する予定です。
これは単なる儀式的な節目ではありません。
これは、安全で平和で、強靭で、人間中心のASEANという共通のコミットメントを再確認し、
未来に向けた共同の取り組みの始まりなのです。
ASEAN共同体ビジョン2045は、
ASEANを強靭で革新的、そして人間中心の共同体とするという大胆な目標を掲げています。
経済的にも社会的にも深く統合され、世界的に尊敬される共同体です。
外相会議後のニュース記事では、具体的な話は以下があった。
ミャンマーにASEANの3年任期の常任特使を置くこと(現在は1年ごとに交代)
東ティモールのASEAN加盟への原案が採択されたこと
26日、首脳会議
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| アンワル首相のX投稿(5月26日) |
第46回ASEAN首脳会議の全体会議における演説において、
私は、地政学的課題や世界貿易システムの変化に直面しながら前進し続けるためには、
ASEANの一体性と中心性の重要性を強調しました。
私はまた、今日の多極化した世界における地域協力の強さを反映した、
ASEAN・GCC・中国首脳会議の歴史的な開催についても触れました。
マレーシアは、公正で持続可能かつ強靭な成長に向けたASEAN議長国の成功に向けた
すべての関係者の強力な支援に感謝します。
新ビジョン「Asean 2045: Our Shared Future」
Malay Mail の5月26日の記事(中身は国営ベルナマ通信):
クアラルンプール宣言はASEANの経済回復に向けた長期戦略を定める、とアンワル首相
アンワル・イブラヒム首相は本日、
「ASEAN 2045:我々の共通の未来」に関するクアラルンプール宣言の署名と採択を、
ASEANの地域統合の道のりにおける決定的な一章と位置づけた。
ASEANの未来は「持続可能性と包摂性の基盤」の上に築かれなければならないと強調し、
アンワル首相は地域統合は真に人間中心でなければならないと述べた。
クアラルンプール宣言には、参加したASEAN10か国の首脳が署名した。
新たなビジョンは、2015年に採択された「ASEAN 2025:共に前進」ビジョンを引き継ぐものとなる。
クアラルンプール宣言の中身はこちら:
このASEAN2045ビジョンは情報量が膨大なので、関心がある人は上記URLから取り出せるPDFをゆっくり読んでください。
1つのポイントはデジタル化だ。
The Edge Malaysia の5月27日の記事(中身はベルナマ通信):
ASEAN2045のデジタル・イノベーションの部分
ASEANは、「ASEAN連結性戦略計画」を通じて、シームレスに繋がる地域へのコミットメントを強化しており、
デジタルイノベーションとテクノロジーの導入を長期目標の中核に据えています。
同計画によると、デジタルイノベーションの戦略的目標は、
継続的なデジタルイノベーションと強化されたサイバーセキュリティ、決済と金融市場の連結性の向上、
そして効率的な国境を越えた情報の流れを備えたコミュニティの実現です。
27日、第2回ASEAN・GCC首脳会議
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| アンワル首相のX投稿(ASEAN・GCC、5月27日) |
第2回ASEAN・GCC首脳会議が今朝、クアラルンプールで正式に開幕しました。
マレーシアは、この重要な会合を主催し、共同議長を務めることを光栄に思います。
この会合は、両地域のリーダーたちが集い、より深い戦略的関係の構築を目指して結束する場です。
(中略)
リヤドで開催された第1回首脳会議で採択されたASEAN・GCC協力枠組み2024-2028は、
政治・安全保障、経済、社会文化の各分野における協力を推進するための戦略的ロードマップとなっています。
昨年、GCC諸国はASEANにとって第7位の貿易相手国となり、貿易総額は1,307億米ドルに達しました。
投資フローは増加しており、両国のパートナーシップの長期的な可能性に対する信頼の高まりを裏付けています。
不確実性と不安定さが際立つ世界情勢において、ASEANとGCC諸国の緊密な関係は、
時宜を得たものであるだけでなく、地域の安定の礎となり、持続可能な成長の原動力となるために不可欠です。
今回のサミットが有意義な成果をもたらし、永続的な協力のためのより強固な基盤を築くことを願います。
ASEAN・GCC・China首脳会議
Free Malaysia Today の5月27日の記事:
ASEAN、GCC、中国はより繋がりのある、強靭な未来を築くことができる、とアンワル首相
アンワル・イブラヒム首相は本日、
ASEAN、湾岸協力会議(GCC)、そして中国のパートナーシップが、
未来の世代にとって「より繋がり、より強靭で、より繁栄した」未来を築くことができる、
と確信を表明した。
アンワル首相は、ASEAN・GCC・中国首脳会議の初開催にあたり、
3つのブロックは合計約24兆8,700億米ドルの国内総生産(GDP)と
21億人を超える人口を共有しており、これら3つのブロックには計り知れない機会があると述べた。
「この3つのブロックの総合的な規模は、市場の相乗効果を生み出し、イノベーションを深め、地域間の投資を促進するための大きな機会を提供します」と、ASEAN議長としての開会の辞で述べた。
27日、ミャンマー内戦停止に向けてASEAN首脳声明
5月27日、ASEAN首脳は、ミャンマーの停戦の延長と拡大に関するASEAN LEADERS’ STATEMENTを出した。
3月28日の地震をきっかけに成立している停戦を延長・拡大しすることをミャンマーの各勢力に求めた。
ミャンマーにおける停戦の延長と拡大に関するASEAN首脳声明
以下、抜粋
我々は全ての当事者に対し、民間人及び公共施設に対する暴力行為を直ちに停止するよう強く求めた。
無差別暴力を直ちに停止し、いかなるエスカレーションも非難し、最大限の自制を行使し、
全ての民間人の保護と安全を確保するための具体的な行動をとるよう強く求める。
我々は、ミャンマーが自ら主導し、
自らが引き起こした危機の永続的な平和的解決を達成することを目指し、
持続可能な方法で関係者と継続的に働きかけ、包括的な国民対話の開催に向けて信頼を築くよう、
ミャンマーのすべての関係者に奨励した。
我々は、ミャンマー国民の利益と福祉のため、
ミャンマー自身の主導による政治的解決を通じて平和、安定、民主主義を回復する
という唯一の目的をもって、
五項目合意全体を完全かつ効果的に実施するためのASEAN議長の取り組み
(特使を通じたものを含む)に対する継続的な支持を再確認した。
5項目の合意:
暴力の即時停止
人道支援の提供
すべての当事者間の対話
ミャンマーへの特使の任命
特使によるすべての関係者との直接的な関与






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