東南アジアのデジタル経済は2025年にGMVで3,000億ドル超へ
東南アジアのデジタル経済は2025年にGMVで3,000億ドル超へ
e-Conomy SEAレポート 2025年版
11月11日に発表された『e-Conomy SEAレポート 2025』は、
東南アジアのデジタル経済が2025年までに流通総額(GMV)で3,000億ドルを超えると予測している。
この年次レポートの初回が10年前であり、それからGMVが7.4倍、売上高が11.2倍になる計算だ。
対象市場をこれまでの6市場から、ブルネイ、カンボジア、ラオス、ミャンマーを加えた10カ国の
東南アジア諸国に初めて拡大した。
これにより、人口6億8,000万人を超える経済圏が対象となった。
同レポートは、グーグル、テマセク、ベイン・アンド・カンパニーによる共同調査。
レポートはデジタル経済について分野別に以下のような分析をしている。
Eコマース:2025年にはGMV(流通総額)と収益がそれぞれ1,850億ドルと410億ドルに達する。
2つの主要な要因がある。1つは、明確な競争優位性を生み出す主要プラットフォームの大きな規模の
経済性、もう1つは動画コマース(video commerce)の急速な拡大です。
動画コマースは現在、GMV全体の約25%を占めている。
フードデリバリー:ほとんどのフードデリバリープラットフォームは、現在黒字化しているか、
黒字化に近づいている。
GMVは2025年に230億ドルに達し、売上高は24億ドルに迫る。広告収入に加え、
店内飲食バウチャー、ロイヤルティ・サブスクリプション、クラウドキッチンからのコミッション
収入など、収益源が多様化してる。
トランスポート:GMVは2025年に115億ドル、売上高は19億ドルに達する。
オンライン・トラベル:GMVは2025年に510億ドル、売上高は240億ドルに達する。
インドネシア、マレーシア、ベトナムは、ビザ不要ビザやeビザ制度の拡充により、
中国とインドからの入国者数を増加させ、2025年上半期の入国者総数は2桁成長を記録した。
オンライン・メディア:2025年にGMV(総流通総額)が340億ドルに達する。
広告の成長(前年比16%)は、リテールメディアネットワーク、動画コマース、AIを活用広告フォーマットの普及に牽引されている。
ゲーム(6%)は、特にインドネシアでユーザー基盤を拡大し続けている。
デジタル金融サービス(DFS):東南アジアの10カ国が現在、国家統一QRシステムを導入、
8カ国が国境を越えたQR相互運用性を実現している。
決済のほか、貸出とウェルス・マネジメントが伸びている。
そのほかのトピックスとして、上場株式市場以外のプライベート市場での資金調達を
詳しく説明している。
2. プライベート・ファンディングが慎重ながら増加傾向に、レイターステージ案件とDFSへのシフト
プライベート・ファンディングは前年比15%増の約80億ドルに達した。
これは投資家がレイターステージ案件とDFSセクターに注力していることが牽引役。D
2023年後半以降で最大となったレイターステージ投資の増加は、プライベートエクイティ活動と企業投資の両方による。
投資家の大多数は、シンガポール、ベトナム、マレーシアでの資金調達が増加すると予想。
特にソフトウェアとサービス、AI、ディープテックへの投資。
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