最近の Web3・ブロックチェーンの話題 in 東南アジア、プレーヤーも稼げるWeb3ゲームがターゲット

 

東南アジア株式新聞 2024年9月7日

最近の Web3・ブロックチェーンの話題 in 東南アジア、プレーヤーも稼げるWeb3ゲームがターゲット


8月の下旬、日本経済新聞で、相次いでブロックチェーンの記事を見かけた。

どちらの記事にも、シンガポールのスタートアップ企業が登場した。

スターテイル・ラボ(Startale Labs)、オアシス(Oasys)、どちらのスタートアップも、日本人起業家がシンガポールで始めた企業だ。


日本経済新聞の8月23日の記事:

ソニーグループがブロックチェーン開発 新事業の創出へ - 日本経済新聞

ソニーグループは23日、次世代インターネット「Web3」技術の基盤となる独自のブロックチェーン(分散型台帳)を開発したと発表した。ゲームや音楽といった同社のエンターテインメント事業などでの活用を見据える。2024年内にテスト版を公開し、将来の実用化を目指す。

シンガポールのスタートアップ、スターテイル・ラボと設立した合弁会社を通じ、ブロックチェーン技術「ソニューム」を開発した。


同 8月29日の記事:

ゲーム特化のブロックチェーン、SBIが新興に出資 - 日本経済新聞

SBIホールディングス(HD)は29日、ゲームに特化したブロックチェーン(分散型台帳)を開発する新興企業に出資したと発表した。出資額は非開示。日本で普及が遅れている暗号資産(仮想通貨)の活用を後押しする。

SBIはシンガポールのOasys(オアシス)と提携し、子会社や提携企業との協業などを検討する。23年5月にSBI傘下で仮想通貨交換業を手がけるSBI VC トレードに上場したオアシスの仮想通貨の流動性向上を目指す。


もう1つ、どちらのニュースも、ゲーム分野でのブロックチェーンの実用化・拡大を狙っていることを伝えている。


Web3やブロックチェーンのニュースは東南アジアでも見かけるが、次の例はやはりWeb3ゲームがターゲットだ。


Tech in Asia の3月20日の記事:

Temasek-backed Immutable co-launches $100 m Web3 gaming fund

テマセクが支援するイミュータブルが1億ドルのWeb3ゲームファンドを共同設立

テマセクが支援するブロックチェーン企業イミュータブル、オーストラリアを拠点とするキング・リバー・キャピタル、Web3エコシステム実現企業ポリゴン・ラボが協力し、新しいベンチャーファンドを設立した。Inevitable Games Fund(IGF)と名付けられたこのファンドは、プロの投資家から1億ドルを調達することを目指しており、急成長中のWeb3ゲーム業界に焦点を当てている。


DappRadarの観測によると、このファンドの立ち上げは、2023年後半にブロックチェーンゲーム活動が急増する中で行われた。一方、暗号通貨に特化したメディアプラットフォームのブロックワークスは、2024年に過去数年に比べてWeb3ゲームのリリースが増えると予想しており、ゲームトークンの時価総額が2倍以上になると予測している。


Web3ゲームに注目する企業が増えている理由は、以下のリポートによると、「報酬」で人気上昇中だからのようだ。

ブロックチェーン上のゲームは、暗号通貨やトークンの形で流通するマネー代替物があることが従来のネットゲームとの大きな違いだ。

ゲーム内で稼いだゲーム通貨やトークンを他のゲームで使ったり、リアルマネーに換金したりすることができる。

それらのマネー代替物は、AirdropアプリでアップルのiPhoneなどに直接共有できる。


Web3専門の調査会社 Tiger-researchの7月18日のリポート:

Are Web3 Games Still Popular in Southeast Asia

Web3ゲームは東南アジアでまだ人気があるか

Web3ゲームモデルは近年いくつかの変化を遂げてきましたが、その中核的な価値は変わっていません。たとえば、P2E(Play to Earn)モデルの即時報酬システムは、P2A(Play To Airdrop)モデルの将来のトークン報酬に移行しました。しかし、これらの変化にもかかわらず、ユーザーに報酬を与えるという基本原則は依然として重要な役割を果たしています。これが、報酬に敏感な東南アジア地域がWeb3ゲーム業界の重要な市場であり続ける可能性が高い理由です。


東南アジア市場の魅力は、報酬だけでなく、1) 人口が多く平均年齢が低いこと、2) Web3 ゲームに高い支払い意欲を持つユーザー ベース、3) インターネット カフェや Web3 ギルドの文化など、いくつかの要因にも基づいています。これらは、Web3 ゲーム市場の発展に重要な役割を果たすことが期待されています。


次のForbesの記事によると、東南アジアだけでなく、アジア全体が成長市場と見られている。


Forbes 7月23日、Forbes Technology Council メンバーのアントン・ウムノフ氏の投稿:

Asia As A Hub For Web3 Gaming's Global Growth

Web3ゲームの世界的成長のハブとしてのアジア


ゲームのハブとしてのアジア

アジアのゲーム業界は近年飛躍的な成長を遂げ、世界的リーダーとしての地位を固めています。中国、日本、韓国、東南アジアにまたがる多様なゲーム市場を持つこの地域は、革新性、創造性、そして熱心なプレイヤー層を特徴とする活気あるゲームエコシステムを誇っています。


モバイルゲームからeスポーツまで、アジアのゲーム環境は信じられないほど多様で、幅広い好みや興味に対応しています。その結果、アジア太平洋地域は世界最大のゲーム市場となり、2023年だけで840億ドル以上の収益を生み出し、14億8000万人以上のゲーマーを抱えています。


Web3ゲームの出現は、ゲーム環境におけるパラダイムシフトを表しており、開発者、プレイヤー、投資家に新たな機会を提供しています。Web3ゲームは、ブロックチェーン技術を活用して、デジタル所有権、分散型経済、プレイ・トゥ・アーン・メカニズムなどの概念を従来のゲーム体験に導入しています。



アジア太平洋のゲーム市場は2023年で840億ドルの収益だったそうだ。12兆円??




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