高市首相の解散総選挙の賭け、財政不安など、東南アジアも注視

 

高市首相の解散総選挙の賭け、財政不安など、東南アジアも注視

東南アジア株式新聞  2026年1月20日


高市早苗首相が19日夕方に発表した解散総選挙のニュースは東南アジアでも多く報じられた。

何のための解散か? 

日本国民の多くが理解できないのに、外国人ならなおさら理解できないだろう。


自民党が勝てるのか、中国との関係はさらに悪化するのではないか、などの疑問も指摘された。


さらに、与野党ともに(財源を示さずに)減税を公約したことで、

日本の財政についての不安が改めて関心を集めている。




CNAの1月20日の記事(中身はAFP電を土台に編集したもの)

日中関係に注目し、高市氏の勝利は中国がさらに強行に出る可能性を指摘している。

高市首相、衆議院解散へ、総選挙は2月8日

高市早苗首相は1月19日(月)、2月8日に予定されている衆議院総選挙に向けて衆議院を解散する方針を

発表した。

高市首相は記者会見で、「1月23日の衆議院解散後、1月27日に選挙運動を開始し、2月8日に投開票を行う

予定です」と述べた。

国内初の女性総裁である高市氏は、高い支持率を武器に、不人気与党の自民党を勝利に導こうとしている。

(中略)

東京大学名誉教授の川人貞文氏は「自民党が単独で衆議院で過半数を獲得できれば、安倍首相は他党に譲歩

することなく政策を推進できる」と語った。

(中略)

高市氏が昨年11月、中国が台湾(自治権を主張する島)への攻撃を仕掛けた場合、日本は軍事介入する可能性

があると示唆して以来、日中関係は悪化している。

しかし、政策研究大学院大学の増山幹高教授は、高市氏が勝利した場合、中国は高市氏への圧力をさらに

強める可能性があると警告した。

(以下略)



South China Morning Postの1月19日の記事:

高市人気と自民党の支持率は違う、との政治学者のコメントを紹介した。

高市氏は総選挙に賭け、自身の人気でスキャンダルまみれの自民党を救えるか

高市早苗首相は、リスクの高い総選挙に政治的生き残りを賭け、自身の支持率でスキャンダルにまみれた

与党の過去の汚点を克服できると期待している。

高市首相は月曜日の記者会見で、国会開会日の金曜日に衆議院を解散し、2月8日の全国投票に道を開くと

表明した。

日本初の女性首相が国民の支持の波に乗っている一方で、アナリストたちは、有権者が彼女の新進気鋭の

ブランドと自民党のスキャンダルを区別しようとする中で、この賭けは裏目に出る可能性があると警告している。

立命館大学大学院政策科学研究科教授の上久保誠人氏によると、

歴史的な敗北から立ち直れない与党にとって、首相個人の人気が必ずしも勝利を保証するわけではないという。

「高市氏の支持率は高いが、自民党の支持率は依然として低い」と上久保氏は述べ、この差は政府にとって

危険な数学的現実を示していると警告した。「自民党は単独で過半数を確保するのに苦労する可能性があり、

大きな後退に直面する可能性がある。」




日本の財政・金融への影響についても報じられた


東南アジアでも金融市場関係者はブルームバーグ端末などを使っているので、日本の金利・為替・株式市場がどう動いたかは知っている。

今回は新聞メディアも日本の財政リスクと国債市場について報じた。



The Edge Malaysiaの1月19日の記事(中身は東京発ロイター電):

日本の早期総選挙と増税公約により、国の財政が注目を浴びている

高市早苗首相は月曜日、8%の食料品税を2年間停止すると公約し、総選挙の実施を表明した。

これは、既に不安定な財政状況にさらなる負担がかかる可能性があるにもかかわらず、ライバル政党の提案を

踏襲したものである。

多くの野党も提案している消費税減税は、日本の財政健全性への懸念から国債利回りが数十年ぶりの高水準に

上昇している中で、歳入に大きな穴を開けることになる。

​​


The Star の1月20日の記事(中身は東京発ブルームバーグ電):

食料税減税の議論が選挙リスクを高め、日本国債が下落

来月予定されている総選挙を前に、食料品税減税の可能性が報じられたことで財政への懸念が再燃し、

日本国債(JGB)は下落した。

30年債利回りは10ベーシスポイント上昇し、3.58%と初値以来の高水準となった。一方、10年債と20年債の

利回りは1999年以来の高水準に上昇した。

これらの動きは、与党が消費税の減税猶予を含む税制改革案を検討しており、早ければ来年1月にも実施する

計画だと共同通信が報じたことを受けてのものだ。

野党第一党と元連立政権のパートナーが合流した中道改革連合も、財政規律を維持し、赤字国債の追加発行を

避けつつ、消費税減税を目指している。



The Business Timesの1月20日の記事:

日本国債メルトダウン、財政不安で利回りが過去最高に

1月20日(火)に日本国債の下落が深刻化し、利回りは過去最高値に急上昇した。

これは、投資家が高市早苗首相の食料品減税を訴えた選挙公約に反対したことを示す。

40年国債利回りは4%を超え、2007年の導入以来の高水準に達した。

これは、日本の国債の満期が30年以上ぶりとなる初めてのことだ。

30年国債と40年国債の利回りが25ベーシスポイント以上上昇したのは、2025年4月に

ドナルド・トランプ米大統領が実施した「解放記念日」関税の余波を受けて、最大の上昇幅となった。


財源なしの減税案が日本財政のさらなる悪化を予想させ、投資家が嫌気した様子も報じられた。






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