米国のベネズエラ軍事作戦に対し「国際法違反に反対」「平和的な解決を」 ーー東南アジア諸国

米国のベネズエラ軍事作戦に対し「国際法違反に反対」「平和的な解決を」

東南アジア諸国

1月3日(土)、ベネズエラの複数の州で民間施設と軍事施設が突然攻撃され、爆発が相次いだ。

その後、トランプ米大統領が攻撃を命じたことを確認した。

マドゥロ大統領夫妻は米国に移送され、麻薬密売およびテロ組織への協力容疑で

連邦法の訴追を受けている。


この件について、東南アジア諸国は4日または5日に外務省の声明を出した。

各国は共通して以下のことを表明した。

  • 原則として国家間の問題解決について「国際法に反する武力の行使・威嚇に反対する」。

  • 米国・ベネズエラ間の問題について「平和的な解決を求める」。




マレーシア

外務省の声明(1月4日):

UPDATE ON THE SITUATION IN CARACAS, VENEZUELA 4 JANUARY 2026 l

外務省は、本日早朝、ベネズエラの首都カラカスで治安維持活動が実施されたとの報道を受け、

同国における情勢の進展を注視しています。

マレーシアは原則として、他国の内政へのあらゆる形態の外国による介入、ならびに武力による威嚇または

武力の行使に反対します。

これらは、国連憲章および国際法に定められた基本原則です。

マレーシアは、対話、主権の尊重、そして国際規範の遵守を通じた紛争の平和的解決の重要性を一貫して

支持しています。

この重要な時期において、関係当事者は最大限の自制心を発揮し、対話と外交を通じて平和的解決を模索する

ことが不可欠です。

これらの情勢と並行して、外務省は海外在住のマレーシア国民の安全と福祉を最優先に考えています。

カラカス駐在のマレーシア大使館は、国内に在住するマレーシア国民と連絡を取り合っており、

現在、全員の安全が確認されています。

大使館は現地の状況を積極的に監視しており、必要に応じて必要な領事支援を提供する準備を整えています。

ベネズエラ在住のマレーシア人で領事支援を必要とする方は、カラカスのマレーシア大使館までご連絡ください。

    

アンワル首相のX投稿(2026年1月4日)
アンワル首相のX投稿(1月4日)

アンワル首相のX投稿(1月4日):

私はベネズエラ情勢を深刻な懸念をもって注視してきました。

ベネズエラの指導者夫妻は、異例の規模と性質を有する米国による軍事作戦によって拘束されました。

このような行為は国際法の明白な違反であり、主権国家に対する違法な武力行使に相当します。

マドゥロ大統領夫妻は、遅滞なく釈放されなければなりません。

理由の如何を問わず、外部からの介入によって現職の政府首脳を強制的に解任することは、

危険な前例となります。

国家間の権力行使に対する根本的な制約を揺るがし、国際秩序を支える法的枠組みを弱体化させます。

ベネズエラ国民は、自らの政治的将来を自ら決定するべきです。

歴史が示すように、外部からの介入による指導者の急激な交代は、善よりも害をもたらすでしょう。

ましてや、長期にわたる経済的困難と深刻な社会的緊張に苦しんでいる国においてはなおさらです。

マレーシアは、国際法と主権の尊重こそが、国家間の平和的関係にとって最も重要であると考えています。

建設的な関与、対話、そして緊張緩和こそが、民間人を保護し、

ベネズエラ国民が更なる危害を受けることなく正当な願望を追求できる結果へと導く、最も信頼できる道筋です。

アンワル・イブラヒム



タイ

外務省の声明(1月4日):

Statement on tensions between the United States and Venezuela - กระทรวงการต่างประเทศ

(以下、全文)

米国とベネズエラ間の緊張の高まりと2026年1月3日の出来事を受け、

タイはベネズエラ情勢を注視しており、関係当事者に対し、国連憲章と国際法を全面的に尊重し、

紛争の平和的解決を強く求めます。

また、民間人の保護を最優先し、ベネズエラ国民の意思を尊重しつつ、更なるエスカレーションを回避する

ために最大限の自制を徹底します。

ベネズエラを管轄するペルー・リマのタイ王国大使館は、ベネズエラ在住のタイ国民と緊密に連携し、

必要な支援を提供する準備を整えています。

外務省はまた、タイ国民に対し、状況を慎重に評価し、現時点では当該地域への不要不急の渡航を再検討

するよう勧告しています。



フィリピン

外務省の声明(1月5日):

DFA Statement on Situation in Venezuela

(以下、全文)

フィリピンは、ベネズエラにおける情勢の進展と、それが地域の平和と安定、そしてルールに基づく国際秩序

に及ぼす影響を懸念している。

フィリピンは、米国の安全保障上の根本的な配慮を認識しつつも、国家の独立と主権平等、紛争の平和的解決、

武力による威嚇又は武力の行使の禁止、そして主権国家の内政不干渉といった国際法の関連原則を強調する。

フィリピンは、関係当事者に対し、国連憲章を含む国際法を尊重し、紛争のエスカレーション防止のために

自制し、ベネズエラの平和と秩序を回復し、ベネズエラ及び周辺国に居住するフィリピン人を含むすべての

人々の安全と福祉を促進するよう求める。



ベトナム

外務省報道官(1月4日):

Vietnam deeply concerned about reports on situation in Venezuela: spokesperson

ベトナムは関係各国に対し、国家主権の尊重、国際関係における武力の行使または武力による威嚇の自制

といった原則を含む国際法と国連憲章の尊重を求めています。

また、ベトナムは関係各国に対し、自制し、対話を行い、国際法に基づき紛争や意見の相違を解決し、

地域および世界の平和、安全、安定、そして協力に貢献するよう求めています。

ベネズエラの複雑かつ緊迫した情勢は国民の安全にとって潜在的なリスクとなるため、

外務省は1月3日、ベトナム国民に対し、現時点でのベネズエラへの渡航を慎重に検討するよう勧告しました。

現在ベネズエラに滞在しているベトナム国民は、危険な地域を離れ、状況を注意深く監視し、

現地当局の渡航規制、領事局やベネズエラ大使館を含む省庁が発令する勧告を厳守する必要があります。



シンガポール

外務省の声明(1月4日):

Ministry of Foreign Affairs Press Statement: Situation in Venezuela, 4 January 2026

(以下、全文)

シンガポールは、2026年1月3日の米国によるベネズエラへの介入を深刻に懸念しています。

シンガポールは、すべての国家、特に小国の独立、主権、領土保全を保障する国際法および国連憲章の原則に

深くコミットしています。

シンガポールは、いかなる国への外国の軍事介入を含め、いかなる当事者による国際法に反する行為にも

一貫して反対してきました。

シンガポールは、すべての当事者に対し自制を強く求め、国際法および国連憲章の原則に従って

ベネズエラ情勢が平和的に解決されることを期待しています。

ベネズエラ外務省に電子登録されているシンガポール人はいません。

シンガポール国民の皆様には、ベネズエラへの渡航を延期することをお勧めします。



インドネシア

国営アンタラ通信の記事(1月5日):

Indonesia warns US strike on Venezuela risks dangerous precedent - ANTARA News

インドネシアは、米国によるベネズエラへの攻撃に懸念を表明し、このような行動は国際関係において

危険な前例となる可能性があると警告した。

インドネシア外務省は月曜日、ソーシャルメディアプラットフォームXで声明を発表し、

ベネズエラ情勢を注視していると述べた。

インドネシア外務省は、「インドネシアは、武力の行使または武力の威嚇を伴うあらゆる行動に対し、

深刻な懸念を表明する。こうした行動は国際関係において危険な前例となる恐れがある」と述べた。

声明ではさらに、今回の攻撃は地域の安定、平和、そして主権と外交の原則を損なう恐れがあると付け加えた。

インドネシアは、国際社会はベネズエラ国民が自らの将来を決定する権利と意志を尊重しなければならないと

強調した。






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