ジョホール-シンガポール経済特区(JS-SEZ)[更新]
東南アジア株式新聞 2025年6月13日
ジョホール - シンガポール経済特区(JS-SEZ)
2025年1月にマレーシアとシンガポールの両首相が JS-SEZ 開始で合意した
The Star の6月12日の記事:
複数の大手銀行がジョホールのデータセンター案件で協働
ユナイテッド・オーバーシーズ・バンク(M)Bhd(UOB)は、東南アジア最大級のデータセンター融資案件
において、共同コーディネーター、マンデーテッド・リード・アレンジャー、アンダーライター、
ブックランナーを務めることを発表した。
150億リンギットのデュアルカレンシーローンを含むこの画期的なディールは、
マレーシア最大のシンジケート方式によるグリーン・イスラム融資ファシリティでもある。
DayOne Data Centres Singapore Pte Ltdは昨日、
75億リンギットのムラバハ・ターム・ファイナンス・ファシリティと
17億米ドルのオフショア・ターム・ローン・ファシリティで構成される、
150億リンギット相当の画期的なマルチカレンシー融資契約を締結したと発表しました。
JS-SEZが始動して依頼、シンガポールとマレーシアの大手銀行が相次いで、
その経済特区専用に巨額の融資枠を設けたと発表してきた。
デイワン・データセンターへの協調融資では、その威力が確認されたと言えるだろう。
UOBのほか、同じくシンガポールの大手銀行OCBCとマレーシア子会社OCBC(M)が、
共同コーディネーター、マンデーテッド・リード・アレンジャー、ブックランナー、
グリーン融資コーディネーター(MLAB)を務め、
OCBC Bankは共同シャリア・アドバイザーでもある。
この協調融資には、その他、
CIMB Investment Bank Bhd(CIMB Bank Bhdのシンガポール支店)、
Credit Agricole CIB、DBS Bank Ltd、Maybank Investment Bank Bhd、
Standard Chartered Bank (Singapore)、United Overseas Bank Ltd が参加した。
国営ベルナマ通信の6月5日の記事:
ジョホール州、第1四半期に274億リンギのFDIを誘致、JS-SEZの熱気による
ジョホール−シンガポール経済特区(JS-SEZ)はすでに実感されている。
ジョホール州が今年第1四半期に外国直接投資(FDI)を記録した。
ジョホール州首相オン・ファフィズ・ガジ氏は、昨年実績の40億リンギから著しい増加だ、と述べた。
州首相によると、マレーシア連邦政府がSEZのインフラ更新に500万リンギを投入したため、
SEZ内の高速道路の整備を進めている。
また、州政府は、ジョホール人材開発協議会(Johor Talent Development Council)を通じて、
人的資本にも投資している。
東南アジア株式新聞 2025年5月20日
シンガポールの対岸ジョホール州の特別経済区「ジョホール - シンガポール経済特区(JS-SEZ)」の
出足は好調のようだ。
同特区を管轄するイスカンダル地域開発庁(IRDA)には投資計画を申請する企業が増えている。
その流れを加速するため、マレーシア経済省は国内外の6金融機関と提携し、JS-SEZへの企業誘致と
その投資を支援する体勢を整えた。
The Edge Malaysia の5月19日の記事:
経済省、JS-SEZへの投資拡大へ国内外6金融機関と提携、23億5000万リンギを確保
国内および海外の大手銀行6行が、ジョホール・シンガポール経済特別区(JS-SEZ)への投資誘致を
支援するため、経済省と意向書(LOI)を締結した。
投資を支援する資金が23億5,000万リンギット確保された。
(中略)
「銀行は資本のパイプ役であり、その存在は資本と商業のプールを通じて民間セクターの参加を促進する上で
極めて重要です」と、(称号 ダトゥク・スリ)モハメド・ラフィジ・ラムリ経済大臣は
JS-SEZパートナー対話:円滑化の推進に関するセッションでの基調講演で述べた。
署名金融機関は6。
地元の金融機関 3:
マラヤン・バンキング(KL:MAYBANK)、CIMBグループ・ホールディングス(KL:CIMB)、
CGSインターナショナル
外国銀行 3:
SMBCマレーシア、バンク・オブ・アメリカ・マレーシア、HSBCマレーシア
6つの金融機関は、JS-SEZの潜在顧客への勧誘と金融支援を担う意志を表明した。
そのうちのメイバンクの発表によると、同行は、シンガポールに拠点を置く顧客企業が
今後3年から10年にわたる最大23億5000万リンギットの投資計画について
イスカンダル地域開発庁(IRDA)にLOIを提出するのを支援した。
その顧客名は、Alpine Renewables、Edible Oils Pte Ltd、 Centurion Corporation Ltd、
Thomson Medical Group Ltd。
ラフィジ大臣は、他の金融機関とも話しており、署名金融機関はさらに増える見通しだ、
と語ったそうだ。
東南アジア株式新聞 2025年4月21日
ジョホール - シンガポール経済特区(JS-SEZ)が始動
マレーシアとシンガポールが共同で推進するジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)が
始動した。
マレーシア投資開発庁(MIDA)の JS-SEZ 地図:
![]() |
MIDA公式サイトより |
A:ジョホールバル・ウォーターフロント(グローバル・サービス・ハブ)
B:イスカンダル・プテリ(グローバル・サービス・ハブ)
C:タンジュン・プレパ(スマート・ロジスティクス)
D:タンジュン・ランサーーコンコン(製造業エリア)
E:セナイーースクダイ(セナイ空港エリア)
F:セデナ(工業団地、データセンター)G:デサルーーペナワル(観光産業、デサル・ビーチがある)
ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)ビジネス・投資フォーラム
4月21日にジョホールバルのペルサダ・ジョホール・コンベンションセンターで、
Johor-Singapore Special Economic Zone (JS-SEZ) Business and Investment Forumが開催された。
マレーシア投資貿易産業省(MITI)、シンガポール貿易産業省(MTI)、ジョホール州政府の共催。
MITIの声明 によると、「JS-SEZ:経済の橋渡し、サプライチェーンの強化」をテーマにした
このフォーラムには、約1,000名が参加した。
この特区はマレーシアとシンガポールが両国の経済発展に資するための共同プロジェクトだが、
両国政府とジョホール州政府は、米国の関税政策から受けるダメージを軽減する効果を経済特区に
付け加えるつもりのようだ。
JS-SEZ内に ASEAN工業団地
The Edge Malaysia の4月21日の記事:
Johor govt mooting creation of Asean industrial park in special economic zone, says MB
(称号 ダトゥク)オン・ハフィズ・ガジ州首相は、ジョホール州政府は
ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)内でのASEAN工業団地の設立を検討している
と述べた。
同氏は、この工業団地は特に東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に重点を置く予定だ
と述べた。
「先進的な製造業、グリーンテクノロジー、デジタル経済といった高付加価値分野に
焦点を当てることで、RCEP加盟国からの戦略的な投資を誘致することを目指す」と、
同氏は月曜日に当地で開催されたJS-SEZビジネス・投資フォーラムでの歓迎の辞で述べた。
RCEPは、ASEAN10か国に加えて、日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドが参加する
経済連携協定だ。
この記事には以下のことも書かれている。
今年第1四半期のジョホール州への新規承認投資額は274億リンギットに達しす見通し
(2024年の投資承認額は485億リンギット)
2025年4月までに、さらに230億リンギット相当のプロジェクトが計画中
シンガポール側からも、米関税政策への対策にする意志が示された。
トランプ関税・保護主義の情勢下、志を同じくする国々が協力する見本に
CNAの4月21日の記事:
シンガポールのガン・キムヨン副首相は月曜日(4月21日)、
ジョホール・シンガポール経済特区(SEZ)は、
米国による関税導入で世界貿易が不透明になる中、志を同じくする政府がどのように協力し、
利益を得ることができるかを示す好例であると述べた。
同氏はさらに、経済特区は、ドナルド・トランプ米大統領が発表した保護主義政策にも
かかわらず、企業がサプライチェーンを強化し、事業を拡大することを可能にする
と付け加えた。
(ザフルル大臣のX投稿より)
マレーシアとシンガポールの協力は強力です! 🇲🇾🤝🇸🇬
シンガポールのガン・キム・ヨン副首相とジョホールの州首相ダト・オン・ハフィズ・ガジ氏も
ジョホール・シンガポール経済特別区(JS-SEZ)ビジネス投資フォーラムに出席した。
主要リーダー全員が、JS-SEZを成功させ、マレーシアとシンガポールだけでなく、
ASEAN地域全体の経済成長を促進することに同意しました。
すべての人に繁栄を! ✨️✨️
東南アジア株式新聞 2025年1月7日
ジョホール-シンガポール経済特区(JS-SEZ)が始動へ、1年以内に開設、
5年で50件プロジェクト実施
シンガポールのローレンス・ウォン首相が1月7日、マレーシアを公式訪問し、
アンワル首相との間で両国の共同プロジェクトであるジョホール-シンガポール経済特区の
開始について合意し、発表した。
共同ロジェクトでは、マレー半島の南端でシンガポールと橋でつながるジョホール州を舞台に、
投資を誘致し、人と物の流れを促進することになっている。
具体的には、5年間で50件のプロジェクトを実施し、2万人の高スキルの雇用を実現する。
![]() |
アンワル首相のX投稿(シンガポール首相との共同会見について) |
1月7日にシンガポールとマレーシアのメディアが多数報じた。
そのうちの1つ、
Free Malaysia Today の1月7日の記事:
Malaysia, Singapore announce Johor special economic zone deal | FMT
マレーシアとシンガポールは火曜日、ジョホール州の経済特別区に関する合意を発表した。
投資を支援し、両国間の物資と人の移動を自由にすることを目的とする。
両国は1年前に経済区の共同開発に原則的に合意した。
火曜日の合意は、シンガポールのローレンス・ウォン首相と閣僚らのマレーシア訪問中に
発表された。
両国は製造業や物流業から観光業やエネルギー転換に至るまでの分野で高額投資を
誘致することを目指していると、ラフィジ・ラムリ経済相が記者団に語った。
両国は、経済特区の開設後5年間で50件のプロジェクトを実施し、
2万人の熟練雇用を創出することを目標としている。
ラフィジ氏は、マレーシアは同国への進出を希望する企業を支援するために
インフラ基金を設立・管理する一方、シンガポールは投資を促進し、
ジョホールで事業を展開するシンガポール企業を支援するために独自の基金を設立する
と述べた。
詳細は未定・未発表だが、これまでに両国から出されてきた提案などをまとめた記事がある。
HSBCがビジネス情報を発信しているサイト「HSBC Business Go」の2024年12月23日の記事:
The Johor-Singapore Special Economic Zone (JS-SEZ) | Article – HSBC Business Go
同記事は、「ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)とは?」など
基本的な情報から主要な目標などについてわかりやすく解説している。
その中から、これまでに提案や一部実施がされている Initiatives(取り組み)をまとめた部分を
紹介する。
ワンストップビジネス投資センター:このセンターの開発により、
さまざまな必要な事業ライセンスや承認の申請手続きが簡素化される。
これには、特別な税務手続きや外国人投資家の申請手続きが含まれる。
パスポート不要の通関:香港・深圳のモデルから洞察を得て、
シンガポールビジネスワーキンググループは国境の両側に
パスポート不要のQRコード通関システムを導入した。
これにより、2国間で事業を展開する際の出張が楽になる。
デジタル化された貨物通関手続き:陸上検問所でのデジタル化された貨物通関手続きにより、
両地域内での輸出入品の移動を迅速化できる。
投資家フォーラム:共同の取り組みとして、マレーシアとシンガポールは投資家フォーラムを
共同で開催し、マレーシアの企業とこの地域で活動するシンガポールの企業から
フィードバックを集める。
持続可能性のための再生可能エネルギー(RE)協力:この経済特区は
マレーシアとシンガポールの再生可能エネルギー協力を促進することも期待されている。
グリーン経済とデジタル経済の協力枠組みに関して始まった議論は今、
持続可能性に焦点を当てている。
この枠組みに含まれる取り組みの1つは、国境を越えた電力取引であり、
シンガポールは(マレーシアの)サラワク州から(ジョホール経由で)電力を購入することで
電力需要を満たす予定だ。
トレーニングイニシアチブ:両国でビジネスを成長させる方法を探している場合、
政府は、特区内の関連産業の人材とスキルのギャップに対処するために、
職場ベースの学習とトレーニングを道路整備を導入する。
共同プロモーションイベント:両国は、投資と貿易を促進するためにジョホール州と
シンガポールの間で共同プロモーションイベントを開発する計画で、
ビジネスネットワーキングの機会がさらに増える見込み。
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