マレーシアのデジタルバンクが5行に
東南アジア株式新聞 2025年1月17日
マレーシアのデジタルバンクが 5行に、KAF系とYTLパワー系の新銀行にも免許
最近相次いで、KAFインベストメント・バンクとYTLパワーがそれぞれのグループ会社がデジタルバンク免許を受けたことを発表した。
これで、マレーシア政府が最終選考に残したデジタルバンク(オンライン専業銀行)5社が出揃った。
デジタルバンクとしては、約1年前に免許を受けたグラブ系のGXBank やイオン系のAEON Bankが先行している。
マレーシアでは大手銀行がオンライン銀行機能を提供し、QR決済アプリが普及している。そんな中、オンライン専業がどこまでユーザー(預金者・ローンの借り手など)を獲得していけるのか、競争はこれからだ。
The Edge Malaysia の1月13日の記事:
KAFデジタルバンクに事業認可
KAF Digital Bank gets regulatory green light to commence operations
KAF Investment Bank Bhd(KAF IB)が率いるイスラムのデジタル銀行コンソーシアムは、マレーシア中央銀行(BNM)と財務省(MOF)から、2024年12月20日から業務を開始する承認を受けた。
金融サービスグループが月曜日に発表した声明によると、KAF IB、Carsome、MoneyMatch、Jirnexu、StoreHubで構成されるコンソーシアムは、正式にはKAF Digital Bankとして知られるデジタル銀行KAF Digital Bhdが、中央銀行によって最近行われた包括性や成功実績を見る業務準備審査を受けて承認を受けたと述べた。
KAFインベストメント・バンクのプレスリリース:For IMMEDIATE Circulation Dated: Monday 13th January 2025 KAF Investment Bank Berhad Receives License Approval to
The Edge Malaysia の1月14日の記事:
YTLパワーとシーのデジタルバンクに事業認可
YTL Power-Sea digital bank secures regulatory nod for operations
YTL Power International Bhd (KL:YTLPOWR) とシンガポールに拠点を置く Sea Ltd が共同所有するデジタル銀行は、2024 年 12 月 20 日より財務省 (MOF) から業務開始の承認を受けた。
新しいデジタルバンクの名称は、Ryt Bank(ライトバンク)。
YTLパワーのプレスリリースでは、「マレーシアの最初のAI駆動銀行(Malaysia’s First Ai-Powered Bank)」と称している。
このデジタル銀行は、AIを搭載した疑似プライベートバンカーであるRyt AIによってユーザーを補助することにより、銀行サービスを簡素化し、カスタマイズされた財務情報を提供し、高度な貯蓄戦略を管理するように設計されているそうだ。
マレーシアのデジタルバンクの免許を受けた 5 社をまとめると、以下の表のようになる。
決済アプリでユーザー数を確保している GXBank と Boost Bank がユーザーを増やすのに有利なように見える。
だが、イオンもマレーシアでイオンクレジットがカードのユーザーを抱えているほか、他の陣営も金融系のサービス会社が参加している。
デジタルバンク市場が数年後にどんな勢力図になるか、また、どんなサービスでユーザーに評価されるのか、楽しみだ。
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