東南アジア諸国、バイオ燃料使用を加速

 

東南アジア諸国、バイオ燃料使用を加速

東南アジア株式新聞 2026年4月21日


ホルムズ海峡封鎖によるエネルギー調達の遅れに対応し、東南アジアの主要国がバイオ燃料の使用を

加速している。


インドネシアは7月から低品位ディーゼル燃料の輸入を停止し、バイオディーゼル混合燃料の使用を

推進する。

マレーシアもバイオ燃料の生産を加速させている。

ベトナムでは4月30日からE10バイオ混合ガソリンの使用を義務とする。

     
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インドネシア、7月から低品位ディーゼル燃料の輸入を停止


Jakarta Globe の4月20日(月)の記事:

Indonesia to Halt Low-Grade Diesel Imports in July: Minister

インドネシアは、政府が義務化するバイオディーゼル燃料B50プログラムを実施するのに伴い、7月1日から

低品位ディーゼル燃料の輸入を停止すると、アンディ・アムラン・スライマン農業大臣が日曜日に発表した。

この政策により、補助金対象の低品位ディーゼル燃料(現地では「ソーラー」として知られる)における

パーム油由来のバイオディーゼル燃料の混合比率が、現在の40%から50%に引き上げられる。

「B50が施行される7月1日から、ソーラーの輸入は停止します。パーム油を原料としているため、

これはインドネシアの未来のエネルギー源です」と、アムラン大臣はスラバヤで述べた。


インドネシアはエネルギー安全保障の一環として、同国で使用するディーゼル燃料に

パーム油由来のバイオディーゼルを50%混合する「B50計画」を推進している。

2025年にB40(40%混合)を進めてきており、2026年7月からB50を施行する。


2026年初め、エネルギー鉱物資源大臣のバフリル・ラハダリア氏は、インドネシア国内で

約14億リットルの補助金付き低品位ディーゼル燃料の余剰が記録されたと述べた。

この余剰は、B40政策に基づき、バイオディーゼル生産が急増したことと並行して発生した。

B50でさらにバイオディーゼルの生産が加速することは間違いない。


マレーシア、バイオ燃料の生産を加速


The Star の4月20日の記事:

Malaysia boosts biofuel production efforts, says DPM | The Star

マレーシアはバイオ燃料生産の拡大に向けた取り組みを強化しており、現在19のバイオディーゼル工場が

月間約150万リットルの生産能力を有している。

これはディーゼル価格の引き下げに向けた幅広い取り組みの一環であると、

アハマド・ザヒド・ハミディ副首相は述べた。

副首相は、国家経済行動評議会(MTEN)に提出されたこの構想は、政府機関と民間プランテーション企業との

緊密な連携を伴うものだと述べた。

「プランテーション・商品省、Felcra、Felda、そして複数の民間企業とともに、

バイオ燃料生産を拡大するための提案をMTENに提出しました」と、

同副首相は昨日、当地(プタリン・ジャヤ)でスーパーマーケットの開店式を行った後、記者団に語った。


同記事のアフマド・ザヒド氏の説明によると、

  • 現在19の工場でB15からB50までのバイオディーゼル混合燃料を生産している。

  • パーム原油加工の副産物であるスラッジを活用することで生産量をさらに増やす計画だ。

  • スラッジの約35%は、バイオ燃料とジェット燃料A1の生産に完全に利用できる。

  • 政府は各機関や業界関係者と連携し、生産コストを低く抑える方針だ。



ベトナム、E10バイオ燃料導入ロードマップの実施を前倒し

ベトナムでは3月に重要な発表があった。


ベトナム産業貿易省の 3月27日の発表:

MoIT holds consultation on roadmap to roll out E10 biofuel in April

3月26日午前、産業貿易省は、2026年4月を目標とするE10バイオ燃料導入ロードマップの加速化に関する

首相指示の実施に向けた会議を開催した。

(中略)

会議では、化石燃料の一部をバイオ燃料で代替することは、党と政府が掲げるグリーン経済の構築、

持続可能な開発の促進、環境保護、そして枯渇しつつある化石燃料への依存度低減という一貫した長期政策を

実現するための重要な解決策の一つであると指摘された。

2025年11月7日付政令第146/2025/ND-CP号に規定された地方分権化規則に基づき、

産業貿易大臣は通達第50/2025/TT-BCT号を発出し、

ベトナムにおけるバイオ燃料と従来型燃料の混合に関するロードマップを定めた。

これに伴い、2026年6月1日以降、全国のガソリンエンジンで使用される無鉛ガソリン

(現行の国家技術基準に基づく)は、E10バイオ燃料と混合されなければならない。

 E5RON92ガソリンの混合および使用は、2030年12月31日まで継続される。


E10燃料とは、ガソリンに10%の植物由来バイオエタノールを混合した環境配慮型燃料だ。

エタノール混合比率は10%と比較的低いものの、エタノールには酸素が含まれており、エンジン内の

燃焼プロセスを完全かつクリーンにし、その結果、燃焼効率が向上すると言われている。


E10ガソリンのロードマップでは当初、(上記記事にある通り)6月1日実施としていたが、

4月30日に前倒し実施されることとなった。




東南アジア主要国のバイオ燃料政策


各種資料より作成、東南アジア主要国のバイオ燃料政策
 各種資料より作成


シンガポールのSAF(持続的な航空燃料)税

徴収されたSAF税は、シンガポール民間航空庁(CAAS)が管理するSAF基金に積み立てられ、

シンガポール持続可能航空燃料会社(SAFCo)が、SAFを調達するのに使われる。

SAF税の実施は、2027年1月出発便から。


CNAの3月25日の記事:

Singapore defers Apr 1 rollout of sustainable aviation fuel levy on travellers - CNA

シンガポール民間航空庁(CAAS)は25日(水)、当初4月1日に予定されていたシンガポール発の旅行者に対する持続可能な航空燃料税の導入を延期すると発表した。

これは、中東情勢の悪化が航空会社と乗客に与える影響を考慮した措置だ。

この税は、今年10月1日以降に販売された航空券およびサービスに適用され、

2027年1月1日以降に出発する便が対象となる。

対象となるのは、シンガポール発着のすべての旅客便、貨物便、および一般航空便とビジネス航空便だ。





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