[ADB修正予測(2026年4月29日)]ASEAN(SG除く)は2026年4.2%成長に減速
[ADB修正予測(2026年4月29日)]ASEAN(SG除く)は2026年4.2%成長に減速
東南アジア株式新聞 2026年4月30日
4月29日の発表:
Asia and Pacific Growth Outlook Sharply Downgraded as Middle East Conflict Disruptions Deepen
アジア開発銀行(ADB)は、経済予測の特別修正において、中東紛争による混乱が深刻化し長期化することで、
エネルギー価格の高騰、金融引き締め、そして地域全体の経済活動への重圧が続いていることを受け、
アジア太平洋地域の開発途上国における経済成長見通しを大幅に下方修正し、インフレ率予測を上方修正した。
ADBの神田眞人総裁は、
「今回の特別修正は、深刻化する危機を反映したものであり、成長率の大幅な下方修正とインフレ率の急激な
上昇を示している」と述べた。
「我々は、一時的な変動ではなく、世界的なエネルギー・貿易ネットワークに対する体系的かつ長期的な混乱に
直面している。
ADBは、地域の経済を守るための機敏なパートナーであり続け、急速に変化するリスクを注視し、迅速に支援を
拡大していく」と語った。
ASEAN(シンガポールを除く)の成長率とインフレ率の予想
(新しい基本シナリオ)
(早期安定化シナリオ)
(厳しい下振れシナリオ)
最新分析のキーポイント
中東におけるエネルギー輸送とインフラの長期的な混乱は、2026年3月に予想されていたよりも
深刻な供給制約を示唆しており、構造的なエネルギー価格の上昇につながる可能性がある。
エネルギーショックは消費者に波及しており、アジア太平洋地域の大半で燃料価格が上昇。
肥料価格の高騰は、食料インフレを加速させる可能性がある。
新たな基本シナリオでは、エネルギー供給の混乱が継続し、市場の逼迫が徐々に緩和される
という前提に基づき、アジア太平洋地域の開発途上国における経済成長率は2026年に4.7%に
減速し、インフレ率は5.2%に上昇すると予測した。
アジア太平洋地域における政策対応は、価格統制、燃料補助金、物品税減税に頼ってきた。
脆弱な世帯への的を絞った支援は、価格シグナルを維持し、財政余地を確保する上で有効だ。
[ADB予測2026年4月]ASEAN(SG除く)の成長率は2026年4.7%、2027年4.8%
東南アジア株式新聞 2026年4月10日
アジア開発銀行(ADB)の経済予測2026年4月版によると、
ASEAN(シンガポールを除く)のGDP成長率は、2026年4.7%、2027年4.8%となった。
同地域の2025年GDP成長率が4.8%だったので、
2026年に減速するが、2027年に成長速度が回復する見通しだ。
ただ、国別には中東紛争の影響の出方が異なる。
2026年に主要経済国の経済成長率を見ると、
マレーシア、タイ、ベトナムなどで低下し、フィリピンは低迷したままとなると予測されている。
インフレーションは、フィリピンとベトナムで4%に達する。
4月10日の発表:
アジア開発銀行(ADB)の最新予測によると、
アジア太平洋地域の開発途上国の経済成長率は、中東紛争と貿易をめぐる不確実性の継続により、
昨年の5.4%から2026年と2027年にはともに5.1%に減速すると見込まれている。
地域全体のインフレ率は、昨年の3.0%から2026年には3.6%、2027年には3.4%に上昇すると予測されている。
これらの予測は、極めて高い不確実性の下で3月10日に最終決定された前提に基づいており、
中東紛争の早期安定化シナリオを想定している。
しかし、それ以降の状況証拠は、より長期にわたる混乱の可能性が高まっていることを示唆している。
ASEANの大半の国が成長鈍化・インフレ上昇
ADBは「Developing Southeast Asia」という分類をしているが、
これは「シンガポールを除くASEAN」のことだ。
ADBによる個別国についてのコメントは以下の通り。
GDP予測
インドネシアでは、堅調な国内需要に支えられ、成長が強化されると予想される。
中東での紛争が重くのしかかる可能性がある。
ミャンマーは、災害復興が経済活動を支え、2025年に景気後退から回復すると予測されている。
ブルネイ・ダルサラームでは炭化水素生産の正常化が成長を維持するだろう。
マレーシア、タイ、ベトナムの成長は、世界貿易の低迷、輸出前倒し効果の薄れ、
中東紛争の影響により、鈍化すると予測されているが、技術輸出がいくらかの緩衝材となる。
フィリピンでは、世界的な商品価格の高騰によるインフレ圧力と中東紛争をめぐる不確実性
の高まりが消費支出と投資家の信頼感に重くのしかかり、成長は低迷したままとなるだろう。
カンボジアでは、国境閉鎖が続いているため、2026年の成長は鈍化すると予想されるが、
観光関連サービスが回復するにつれて、2027年には経済活動が勢いを取り戻すだろう。
東ティモールの経済成長は、堅調な国内需要に支えられ、2026年は安定した状態が続き、
2027年には加速すると予測されている。
物価上昇率(インフレ)予測
インドネシアでは、国内需要の高まりがインフレ率を押し上げるだろう。
フィリピンでは、原油価格の上昇、電気料金の調整、公共交通機関の料金上昇により
物価上昇圧力が高まる。
マレーシアでは、関税調整と売上税・サービス税増税の遅れた影響がインフレ率を左右する。
タイとベトナムでは、中東紛争によるエネルギー価格の上昇と国内経済活動の改善による
物価上昇圧力が重なり、インフレ率が反発すると予測されている。
カンボジア、ラオス人民民主共和国、東ティモールでも、原油価格の上昇がインフレ圧力を
増幅させる可能性がある。
ミャンマーでは、国内交通網の改善、通貨高、農業生産量の増加により物価上昇圧力が
抑制され、インフレ率は緩和するだろう。
世界のコモディティ価格が安定するにつれて、この地域のインフレ率は2027年には2.8%に低下する。

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