企業研究|ケッペル(Keppel Ltd) [更新]
東南アジア株式新聞 2025年5月31日
企業研究|ケッペル(Keppel Ltd.、SGX:BN4) [更新]
シンガポール拠点の多国籍企業
主な事業分野は、不動産、インフラ、コネクティビティ
日本などでアジアで広くデータセンター開発・運営事業を展開
データセンター事業で三井不動産と提携
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ケッペル株の1年間(SGX公式アプリより) |
5月29日の発表:
ケッペル、ピュシュ・グプタ氏を副取締役会長に任命
ケッペル社(ケッペル)は、ピユシュ・グプタ氏を2025年7月1日付けで
取締役会の副会長兼社外取締役に任命することを発表いたします。
グプタ氏は同日付で指名委員会、報酬委員会、取締役会の持続可能性および安全委員会の委員にも任命されます。
グプタ氏は数か月前までDBS銀行のCEOだった。
4月24日の発表:
ケッペルの2025年第1四半期、純利益が25%以上増加
ケッペル社(ケッペル)は、2025年第1四半期の自主的な事業報告を発表し、
旧O&M資産1を除く純利益が前年同期比25%以上増加したと報告しました。
これは、インフラ部門の堅調かつ安定した業績、不動産部門の貢献度の増加、
そしてエアモント・キャピタルからの四半期全体の貢献を含む
資産運用部門の業績改善によるものです。
資産運用とオペレーションからの利益で構成される経常利益は、
旧O&M資産を除くケッペルの2025年第1四半期純利益の80%以上を占めました。
旧O&M資産を含めると、2025年第1四半期の純利益は、
主にこれらの旧資産からの損失の減少により、前年同期比で2倍以上増加しました。
ケッペルのCEO、ロー・チン・フア氏は次のように述べています。
「ケッペルは2025年に向けて力強いスタートを切りました。
継続的な収益の増加と、プラットフォームおよび部門全体にわたる規律ある運用実績により、
収益は大きく改善しました。
主力ファンドは着実に成長しており、運用資産残高(FUM)は総額約49億ドルに達し、
目標達成に近づいています。
また、厳しい環境下にもかかわらず、資産の収益化も着実に進展しています」
東南アジア株式新聞 2025年2月6日
2024年度決算、継続事業では純利益5%増
2025年2月5日の発表:
ケッペルは継続事業から10億6000万ドルの純利益を達成
旧O&M資産を除いて前年比5%増
ケッペル株式会社は、2024年12月31日までの通期の継続事業からの純利益が10億6,400万ドルだった
と報告した。
これは従来のオフショアおよび海洋(O&M)資産の影響を除いた
23年度の10億1,500万ドルより5%増加。
(23年度に9.5%だった)自己資本利益率(ROE)は10.1%となった。
インフラストラクチャ、不動産、コネクティビティの 3 つのセグメントすべてが
24 年度に利益を上げた。
インフラ部門は安定した経常収益によりケッペルの純利益の63%を占め、
急成長中のコネクティビティ部門は前年比45%の収益成長により純利益の17%を占めました。
経常収入は7億6,600万ドルで前年比で安定しており、24年度の純利益の72%を占めた。
当社のキャッシュポジションも改善した。
24年度のフリーキャッシュフローは9億100万ドルで、
前年度の3億8,400万ドルの流出と比較して増加した。
資産運用業は順調に成長している。
運用資産は2024年末で880億ドル、前年比60%増加した。
資産運用手数料は4億3600万ドル、前年比54%増加した。
資産の収益化:2020年10月に資産の収益化プログラムを開始して以来、
ケッペルは2024年の15億ドルを含む約70億ドルの収益化を発表した。
ケッペルは、2026年末までに100億ドルから120億ドルという中間目標に向けて順調に進んでいる。 2023年に予定されているケッペル・オフショア・アンド・マリンの47億ドルの売却を含めると、
これまでの総資産収益化額は117億ドルとなる。
配当は1株あたり0.19ドル。
12月5日発表:
ケッペルとAWS、提携
世界中のコネクティビティ、サステナブル・インフラストラクチャー、
生成AIソリューションの分野で協働
接続性と持続可能性関連のソリューションに強い専門知識を持つ大手グローバル資産管理・運営会社の
Keppel は、
Amazon Web Services (AWS) と、
地域および世界規模でデータセンター、海底ケーブル、再生可能エネルギーで協力するための
新しい複数年戦略フレームワーク契約を締結しました。
Keppel Ltd. の CEO である Loh Chin Hua 氏と AWS の CEO である Matt Garman 氏は、
AWS がグローバル・ クラウド・コンピューティング・コミュニティ向けに主催する
年次学習カンファレンス AWS re:Invent に合わせて米国ラスベガスで契約しました。
日本で新規データセンターの開発に着手
10月24日:
ケッペル、データセンターをアジア・欧州で拡大 - 日本経済新聞
同社は24日に記者会見を開き、ロー・チンホア最高経営責任者(CEO)が明らかにした。
拡大地域はマレーシアやインド、日本、インドネシアなど主にアジアを見込む。
大手クラウド事業者に貸し出す計画だ。
ロー氏は日本について東京都西部地域で新規データセンターの開発に着手したと語った。
8月20日のケッペルからの発表:
ケッペルはADBおよびEnterpriseSGと提携
アジア太平洋地域で8億ドル相当のエネルギー転換と環境持続可能性プロジェクトを探求
ケッペル、アジア開発銀行(ADB)、エンタープライズ・シンガポール(EnterpriseSG)は、
アジア太平洋地域における8億米ドル相当のエネルギー転換、環境持続可能性、
ブレンドファイナンスの機会を共同で模索する覚書(MOU)に署名した。
これらのエネルギーおよび環境プロジェクトは、
ケッペルのプライベートファンドおよび上場ビジネストラスト向けの
高品質で独自のインフラ資産のパイプラインの構築に貢献することが期待されている。
譲許的融資の潜在的な用途を模索するブレンドファイナンスに関する協力は、
融資可能性をさらに向上させ、開発成果を支援し、プロジェクトへの民間投資の動員に役立てる。
エンタープライズSGは、シンガポール政府の貿易産業省系の機関。シンガポール企業の成長を支援している。
このプロジェクトは、エンタープライズSGの知見、アジア開銀の融資、ケッペルの開発・運営のノウハウを持ち寄って、インフラ資産のエネルギー転換とそこへの融資の方法を洗練しようというもの、らしい。
ケッペルはグループの上場・非上場のファンドへのインフラ資産案件の確保も狙っている。
ケッペルのインフラ部門のCEO、シンディ・リム氏のコメント:
「脱炭素化に向けた世界的な動きが加速する中、
アジア太平洋地域におけるクリーンエネルギーへの移行と環境プロジェクトを支援するための
資金需要はかつてないほど高まっています。
ケッペルは、大規模で持続可能なインフラプロジェクトのための技術的専門知識と
革新的なソリューションを提供しています。
世界的な資産管理および運営者としての当社の独自の強みを活かし、
パートナーから外部資本を効果的に動員することもできます。
ADBの譲許的融資と地域協力の専門知識と、
EnterpriseSGの取引マッチングと市場アクセス能力と相まって、
私たちのパートナーシップは、影響力のある変化を推進し、
この地域のグリーン成長の達成を支援する独自の立場にあります」
8月20日 Keppel Investment Day の発表資料より
https://www.keppel.com/investor-relations/events-presentations/
「資産軽量化戦略」
保有資産を減らし、ファンドや実物不動産の管理手数料の比重を高める戦略が説明されている。
双日と戦略的提携へ
双日の7月18日の発表:
双日株式会社(双日)は、シンガポールに本社を置くグローバルな資産運用会社である
Keppel Ltd. (ケッペル)と省エネルギーソリューションおよびバイオ燃料などの分野において、
戦略的提携に向けた覚書を締結しました。
日本経済新聞の7月11日の記事;
シンガポールのケッペル傘下REIT、東京でデータセンター買収 - 日本経済新聞
シンガポールの政府系複合企業、ケッペルは傘下の不動産投資信託(REIT)と同社が11日、
東京でデータセンターを234億円で買収すると発表した。
日本のデータセンターを成長分野と位置づけ、投資を加速する。
取得した物件は西東京にあり、賃貸可能面積は約1万8千平方メートル。
大手クラウド業者1社が入居している。
ケッペルDC REITが約98.5%を、残りをケッペル本体が取得する。
売り手は公表していない。9月までに手続きを終了する。
ケッペル(Keppel)、新しい旗艦ファンドを始動
日本や韓国でもサステナブル不動産を投資・開発
シンガポールの大手不動産会社であるケッペル(Keppel、SGX:BN4)が4月8日、新しい旗艦ファンドの初回クローズを発表した。
つまりは、そのファンドからの投資を本格化する。
以下、発表文の冒頭の日本語訳:
2024 年 4 月 8 日
ケッペル、旗艦ファンドであるケッペル・サステナブル・アーバン・リニューアブル・ファンドの初回クロージングを達成
ケッペルのサステナブル・アーバン・リニューアブル戦略の 運用総額は
17 億米ドル以上に増加した。
世界的な資産運用会社であり運営会社であるケッペル社は、
韓国の機関投資家からの投資を得て、
ケッペル・サステナブル・アーバン・リニューアブル・ファンド(KSURF) の
初回クローズを発表できることをうれしく思います。
これにより、ケッペルのSUR戦略の運用総額は17億米ドル(約23億Sドル)を超えました。
KSURFは、シンガポール、韓国、日本、オーストラリア、および中国の
一級都市における商業・生活・ライフサイエンス・ホスピタリティ・物流にわたる
不動産セグメントに対して、新世代の高品質で持続可能な資産を創出するため、
付加価値のある不動産とプラットフォームの機会に投資します。
3月13日の日本経済新聞の記事:
ケッペル、三井不動産とデータセンターで提携 - 日本経済新聞
シンガポールの政府系複合企業、ケッペルは三井不動産と、
日本や東南アジアでのデータセンター(DC)事業で提携した。
共同でDCの開発や投資の機会を探る。
11日に提携の覚書に調印したと発表した。
ケッペルは傘下のファンドが三井不動産と、
日本でのDC買収について独占的に交渉しているとも明らかにした。
実現すればケッペルは初めて日本でDCを保有することになる。
対象となる物件は三井不動産が首都圏西部に建設している。
床面積は約2万8000平方メートルで、2027年の開業を見込む。
ケッペルが内装と技術のノウハウを提供し、完成後の運営を担う考えだ。
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