日本ハム、CPFと包括的業務提携【更新】

日本ハム、タイのCPFと包括的業務提携【更新】

東南アジア株式新聞 2025年10月30日


日本ハムが2024年12月に発表していた、タイ最大の食品メーカー CPFとの業務提携を具体化させた。

両者で豚肉加工製造の合弁会社を設立する。

  

CPF株の1年間(2025年10月30日、SET公式サイトより)
CPF株の1年間(SET公式サイトより)

この1年、タイの成長力低下でSET指数が振るわない中、CPF株は高めの水準を維持している。



日本ハムの10月29日の発表:

タイのCharoen Pokphand Foodsとの豚肉加工製造における合弁会社設立について 

日本ハム株式会社 (本社:大阪市北区、代表取締役社長:井川 伸久、以下「日本ハム」)と

Charoen Pokphand Foods Public Company Limited (チャロン・ポカパン・フーズ社、本社:Bangkok, Thailand、

CEO:Prasit Boondoungprasert、以下「CPF」) は、本日、

タイにおいて豚肉加工品製造を行う新会社の設立に関する合弁契約書を締結しましたので、お知らせします。

本合弁契約は、2024年12月16日付「タイ最大の食品企業Charoen Pokphand Foods(チャロン・ポカパン・フーズ)

 社との包括的業務提携合意」と題した共同リリースにてお知らせしたとおり、

タイ・日本・シンガポール・香港などを中心としたアジア地域における加工食品分野での共同取り組みに向けた

協議・検討によるものです。


  • CPFが保有するアジア地域での販売網や、新鮮な豚肉などの原材料供給網

  • 日本ハムが保有する加工食品の新商品開発、製造、品質保証における高い技術力

  • タイ国内での既存商品の販売伸長に加え、タイ、日本をはじめとするアジア各国での

新商品開発と販売に取り組む

  • これにより、タイ・日本両国の多様な食文化の創出を目指す


合弁会社の概要(予定、発表資料より)

   

ご参考:2025年10月28 日の三菱UFJ銀行参考為替相場:1タイバーツ=4.76円


日本ハムの代表取締役社長、井川 伸久氏のコメント:

「今回の合弁会社設立は、両地域をリードする企業間の長期的な協力関係を強化する重要な一歩です。

当社は、共創と挑戦でたんぱく質の新たな価値創造に取り組んでおり、畜産加工食品分野を強みとするCPFとの

業務提携をさらに加速させることにより、相互の強みを活かしアジアを中心とした海外での畜産加工食品分野の

ビジネスを強く推進していきます。」


CP Foods Public Company Limited の President and CEO、Prasit Boondoungprasert 氏のコメント:

「今回のパートナーシップは、アジアの食品産業を世界水準に引き上げるという両社に共通する志を体現したもの

です。

合弁会社設立は、アジアを代表する食品企業である両社の強みを結集する極めて重要な節目となります。

CPFが誇る一貫した流通ネットワークと原料調達力、そして日本ハムの先進的な商品開発力および製造基準を

融合することで、食品製造における新たな基準を打ち立て、アジア各国の消費者にプレミアム品質の加工食品を

お届けします。

この協業は、世界の加工豚肉市場における当社の地位をさらに強固なものにするとともに、

“世界の台所(Kitchen of the World)”として持続的成長を目指す当社のビジョンを推進するものです。

両社は、進化し続ける消費者の期待を上回り、高品質かつサステナブルな食の未来を、一体となって創造してまいります。」




東南アジア株式新聞 2024年12月17日

日本ハム、CPFと包括的業務提携、加工食品の共同開発や販売協力

日本ハムが、タイ最大の食品企業、チャロン・ポカパン・フーズ(Caroen Pkphand Foods Public Company Limited、SET:CPF)と包括的業務提携を結んだ。

両社は、タイ、日本、シンガポール、香港などで加工食品の共同開発やそれぞれの製品の販売協力のほか、中国で牛肉および牛肉加工製品の共同開発・製造をする。

世界の食肉業界でCPFが6位、日本ハムが11位であり、日タイ提携でさらに上位を狙う。



日本ハムの12月16日の発表:

タイ最大の食品企業Charoen Pokphand Foods社との包括的業務提携合意 | 日本ハム株式会社


日本ハム株式会社 (本社:大阪市北区、代表取締役社長:井川 伸久、以下「日本ハム」)は、

アジア有数の大手総合食品企業の一つであるCharoen Pokphand Foods Public Company Limited 

(チャロン・ポカパン・フーズ社、本社:Bangkok, Thailand、CEO:Prasit Boondoungprasert、以下「CPF」) と、

当社グループおよびCPF双方の企業価値向上および協力関係強化のために戦略的業務提携の合意に至り、

Comprehensive Strategic Partnership Agreement (以下「包括的業務提携契約」) を締結いたしました。


CPFは、タイ最大の食品企業であり、環境及び社会への責務を果たす高品質な製品を提供することを目的として、

アジア各国において農工業および食品事業を営んでいます。日本国内大手総合食品会社の中でもトップクラスの

食肉および加工食品事業を手がける日本ハムと、アジアにおける強固な経営資源やネットワーク、ノウハウ等を

有するCPFとで双方の強みを生かし、アジア地域における食品事業のさらなる発展を目指してまいります。


日本ハムとCPFとの合意内容は以下の通りです。

1. タイ・日本・シンガポール・香港などを中心としたアジア地域における加工食品分野での共同取り組み機会の

開拓
① タイにおける原材料の共同調達・加工食品の共同開発
② 日本ハムの子会社でありタイにおいて加工食品を製造するタイ日本フーズ (以下「TNF」) 製品の、

アジアにおけるCPF販売チャネルへの展開
③ 日本ハム製造の加工食品を日本から輸出し、タイ・シンガポール・香港などで販売
④ CPFの加工食品をタイから輸入し、日本で販売

2. 中国における、牛肉の販売ならびに牛肉加工食品の開発・製造における共同取り組みの推進

共創と挑戦でたんぱく質の新たな価値創造に取り組む日本ハムは、畜産加工食品分野を強みとするCPFとの

業務提携により、相互の強みを活かしアジアを中心とした海外での畜産加工食品分野ビジネスを強く推進

していきます。



日本ハムは海外展開に積極的だ。

東南アジアでは、タイ、ベトナム、インドネシアに製造販売会社、タイ、シンガポールに商社・販社を

展開している。

上に出てきた、タイ日本フーズの設立は1989年だ。


中期経営計画2026では、海外の成長戦略として、ASEANでの販売実現に向けた社外共創の取り組みを

掲げており、CPFとの包括提携はその重要部分になると見られる。


CPFは、リリースに書かれている通り、タイ最大の食品企業だ。

日本ハムが公式サイトの「日本ハムの事実」に掲載している、世界の食肉業界売上ランキング

(2023年の数字)では、CPFが6位、日本ハムが11位となっている。

今回の提携は、日・タイ連合でそれぞれの会社がさらに上位を狙う意欲がうかがえる。






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