企業研究|ベルジャヤ・コーポレーション(Berjaya Corporation Bhd、Bursa:3395)
東南アジア株式新聞 2025年3月4日
企業研究|ベルジャヤ・コーポレーション(Berjaya Corporation Bhd、Bursa:3395)
マレーシアを代表する複合企業ベルジャヤ・グループの本部で、本社を旗艦施設ベルジャヤ・タイムズスクエア(BTS)に置く
1984年にグループ創業者のビンセント・タン氏がスタート
不動産開発・投資、ホテル運営、食品・飲料、保険、スポーツくじ、など
グループ会社ではないが、携帯通信会社 Uモバイルの会長をビンセント・タン氏が務めており、UモバイルはBTS内に本社を置いている
京都に「フォーシーズンズ京都」を所有しているほか、沖縄・うるまにリゾート施設を所有、恩納に「フォーシーズンズ沖縄」を2027年に開業予定
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BTS |
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ベルジャヤ・コーポレーション株の1年間(Bursa公式サイトより) |
2024年9-12月期、赤字縮小
2月27日の発表:
2024年12月31日までの四半期(第2四半期)財務報告書
https://disclosure.bursamalaysia.com/FileAccess/apbursaweb/download?id=232184&name=EA_FR_ATTACHMENTS
結果についてのコメント
当グループは、当四半期の税引前損失が減少したと報告した。これは、サービス、ホスピタリティ、非食品小売部門からの貢献により営業利益が大幅に増加したが、高財務コスト、特定の関連事業への投資の減損、関連会社からの利益が減少したことにより、税引き前損失を計上した。
リテール
食品小売事業は、当四半期に収益が減少し、税引き前損失が増加した。
非食品小売事業は黒字だった。コスウェイは戦略的コスト合理化により収益が減少したにもかかわらず、利益率が向上した。
さらに、H.R.オーウェンは、英国の厳しい経済環境下で、収益増加を反映して損失が減少した。
不動産
不動産部門が報告した税引前損失は、主に収益の減少による。
ホスピタリティ
ホスピタリティ部門は、主に収益増加により税引き前利益を計上した。
サービス
STM Lotteryが運営する賭博事業の税引き前利益の増加は、主に収益の増加と賞金の減少による。シンガポール先端医療研究所ホールディングス(SIA)の連結除外の影響もあった。
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発表資料より |
今後の展望
マレーシアの経済成長は、堅調な国内需要と平均インフレ率の低下により牽引されるだろう。進行中の地政学的緊張から生じる不確実性はあるけれども。
世界および地域の政治情勢を注視する。
グループの国内事業部門の業績は、堅調な個人消費と観光活動の改善を背景に、改善する。
ギャッンブル事業に関しては、LottoとDigitゲームの継続的な人気とともに成長を続け、すばらしい成果を達成する見込みだ。
それらのことを考慮し、不測の事態が発生しない限りだが、取締役会は慎重に楽観視している。
今期の残り四半期で好調に推移し、2025年6月30日までの会計年度は満足のいくものとなる。
The Star の1月10日(金)の記事(中身はクアラルンプール発ブルームバーグ電):
ビンセント・タン、高速鉄道入札で新たなパートナーを求める
Vincent Tan seeks new partner in high-speed rail bid | The Star
ベルジャヤ・グループは、クアラルンプールとシンガポールを結ぶ数十億ドル規模の高速鉄道建設計画に入札するにあたり、新たなパートナーを探している。ベルジャヤの創業者(称号タン・スリ)ビンセント・タン氏は、マレーシア資源公社(MRCB)はコンソーシアムから撤退したと述べた。
タン氏は金曜日、記者団に対し「我々はコンソーシアムとしてこのプロジェクトに提案書を提出した」と語った。「撤退したMRCBに代わる新たなパートナーを迎える可能性がある」
この鉄道は、両都市間の移動時間を車で4時間以上かかるところから90分に短縮することを目指しており、当初は政府資金によるプロジェクトとして1000億リンギット(222億ドル)もの費用がかかると見積もられていた。
KL - シンガポール間の高速鉄道(KL-SG HSR)はマレーシア政府のプロジェクトだ。
民間部門が全額出資し、建設・運営する。
2023年に国営会社 MyHSR Corporationが提案を求め、7つのコンソーシアムが提案書を提出し、3つが最終候補となっている。
タン氏のコンソーシアムには、ベルジャヤ・レール社、ケレタピ・タナ・メラユ社、IJM社などが含まれる。ベルジャヤは12月に、このプロジェクトにはドイツ鉄道、日立レール、ヒュンダイ・ロテムなどの技術パートナーも参加すると発表した。
ベルジャヤ・レールの会長は、マレーシア最南端でシンガポールと国境を接する州ジョホール州のスルタン・イブラヒム・イスカンダル(現在、マレーシア国王)の娘。
強力な陣容だが、ベルジャヤとしては、投資リスクを分担してくれる(そして、できれば経営にあまり口を出さない)企業に参加してほしいところだろう。
The Edge Malaysiaの2024年5月4日(土)の記事:
ベルジャヤ・アセット、タイムズスクエア2を正式ローンチ
Berjaya Asset officially launches Times Square 2
ベルジャヤ・アセットBhd(KL:BJASSET)は土曜日、クアラルンプールのインビ通りにあるベルジャヤ・タイムズスクエアの隣接地で、高級サービスアパートメント開発プロジェクト「タイムズスクエア2」を正式に立ち上げた。
(中略)
41 階建てのタワーに 629 のサービスアパートメント・ユニットを備えたタイムズスクエア 2 は、ベルジャヤ・タイムズスクエア(ショッピングモール、サービスアパートメント、屋内テーマパーク、ホテル、オフィスも入っている)を補完するように設計されている。
BTSとLaLaport BBCCの間であり、BTS2の建設地横までLaLaportから歩ける屋根付き陸橋がすでにある。BTS2は、2027年完成予定。
内閣府の資料
日本語でググっていたら、内閣府が2015年に作成した以下の資料を見つけた。
対日投資の魅力度を検討するための資料だったようだ。
関連記事:企業研究|ベルジャヤ・フード(Berjaya Food Berhad、Bursa:5196)
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