インドネシア株式(IDX総合指数)の4-6月期、やや弱めで推移

東南アジア株式新聞 2024年7月2日

シンガポール STI

マレーシア FBM KLCI

インドネシア IDX総合

タイ

SET

香港

Hang Seng

3367.90

+0.88%

1597.96

-0.02%

7125.14

-0.20%

1288.58

-0.83%

1769.14

+0.29%


インドネシア株式(IDX総合指数)の4-6月期、やや弱めで推移、6月後半に低落と回復


2024年4-6月期、インドネシア証券取引所のIDX総合指数は、やや弱めで推移した。

(日本円ほどではないが、)通貨ルピアの対ドルレートが下がり続けたため、それを不安視した外国人投資家マネーが流出した、と現地メディアは報じている。


IDX総合は、今年3月まで7200ラインより上で推移していた。

第2四半期は、4月1日、7286でスタート。

5月半ばに7356まで上昇したが、6月に低落した。

6月19日に6698で底を付け、その後回復して、6月28日に7063で終えた。

4月から6月末までで約3%下落したことになる。

  
IDX総合指数の2024年上半期(IDX公式アプリより)
IDX総合指数の2024年上半期(IDX公式アプリより)

インドネシアの景気は悪くない。

第1四半期に前年同期比5.11%増のGDP成長を記録し、その後も年率5%台の成長ペースが続いていると見られる。

次期大統領も、5月に強気の発言をしている。


5月16日のロイター通信の記事:

インドネシア次期大統領、8%成長「2─3年で達成」 財政拡大方針


プラボウォ氏は10月に大統領に就任する。選挙戦で掲げた公約は巨額の資金を必要とする政策が含まれる。たとえば学校給食の無料化は、完全に実施された場合、2024年予算の14%に相当する約300億ドルを要すると試算されている。

プラボウォ氏は、政策構想が財政赤字の法定制限(GDP比3%)に抵触せずに実現できるのかという質問に、3%という数字は「恣意的」だが規則を変えるつもりはないとした上で、「わが国は債務比率が世界で最も低い国の一つだと思う。今こそ、きちんとしたガバナンスの下、もっと大胆になる時だ」と述べた。

インドネシアの債務は対GDP比40%弱。昨年の財政赤字はGDP比1.65%で11年以降で最低だった。


インドネシアの経済成長力と財政の健全性は、日本よりはるかに高い。

ルピアの対ドルレート下落も、日本円よりはかなりましだ。

しかし、新興国と見られているうちは、外資マネーがすぐに逃げ腰になる。

おそらく数年もすれば、インドネシア証券市場への信頼が高まり、株式も経済成長に足並みを揃えて上昇するようになるだろう。



以下、Geminiに、地元のアナリストの意見から見たインドネシア株式市場の7-9月期の展望をまとめてもらった。

(COPILOTは現状、インドネシア株式の話題には対応力がほとんどなかった。Geminiも、何も条件を付けずに展望してくれとだけ頼むと、とんでもない中身を書いてくるので、地元アナリストの意見を使ってもらうことにした。)


インドネシア株式市場 2024年7-9月期 展望:地元アナリストの意見

概況

インドネシア株式市場(IDX総合指数)は、2024年7-9月期も堅調な上昇が予想されています。地元のアナリストは、以下の点を展望の根拠として挙げています。

  • インドネシア経済の安定成長: インドネシア経済は、内需を中心に安定的に成長を続けており、それが株式市場を支える基盤となるでしょう。特に、個人消費は、新型コロナウイルス感染症の影響から回復し、旺盛な需要が続くと予想されます。また、設備投資も、インフラ投資や製造業の拡大などを中心に活発化していくと見込まれます。

  • コモディティ価格の高止まり: インドネシアは、石炭やニッケルなどの主要なコモディティの輸出国であり、コモディティ価格の高止まりは、企業収益の増加につながると考えられます。

  • インドネシアルピアの安定: インドネシアルピアは、米国の金利動向や世界経済の状況に左右される可能性がありますが、インドネシア中央銀行の金融政策や世界経済の安定化などを背景に、比較的安定的に推移すると予想されます。

セクター

地元のアナリストは、以下のセクターが7-9月期に上昇する可能性が高いと予想しています。

  • コミュニケーション・サービスセクター: デジタルメディア産業の成長が期待されます。

  • 一般消費財・サービスセクター: 景気回復に伴う消費拡大が期待されます。

  • 金融セクター: 金利上昇による業績改善が期待されます。

  • エネルギーセクター: コモディティ価格の高止まりが期待されます。

  • 工業セクター: 設備投資の活発化が期待されます。

個別のアナリストの見解

  • Bahana Securities: Bahana Securitiesは、IDX総合指数が2024年9月末までに7,300ポイントまで上昇すると予想しています。同社は、インドネシア経済の安定成長とコモディティ価格の高止まりが、株式市場を支える要因になると考えています。

  • Mandiri Sekuritas: Mandiri Sekuritasは、IDX総合指数が2024年9月末までに7,500ポイントまで上昇すると予想しています。同社は、インドネシア政府のインフラ投資拡大が、株式市場を刺激すると考えています。

  • CGS CIMB Securities: CGS CIMB Securitiesは、IDX総合指数が2024年9月末までに7,100ポイントまで上昇すると予想しています。同社は、世界経済の減速や金利上昇などのリスクが、株式市場の下落につながる可能性を指摘しています。

リスク

地元のアナリストは、以下のリスクを指摘しています。

  • 世界経済の減速: 世界経済の減速は、インドネシア経済にも悪影響を及ぼし、株式市場の下落につながる可能性があります。

  • 金利上昇: 金利上昇は、企業業績を悪化させ、株式市場の下落につながる可能性があります。

  • インドネシアルピアの急落: インドネシアルピアの急落は、外資流出を引き起こし、株式市場に悪影響を与える可能性があります。





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