SWF都市ランキング・アジア地域は 北京・シンガポール・香港がトップ3

東南アジア株式新聞 2024年10月9日

  • 中国株ブームはいったん調整へ。上海総合指数は-6.62%。


シンガポール STI

マレーシア FBM KLCI

インドネシア IDX総合

タイ

SET

香港

Hang Seng

3595.66

+0.56%

1634.91

-0.04%

7501.29

-0.74%

1456.97

+0.29%

20637.24

-1.38%

SWF都市ランキング・アジア地域は 北京・シンガポール・香港がトップ3


ソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)専門調査機関のグローバルSWFが10月8日、SWF都市ランキングを発表した。

全体順位は、①アブダビ、②オスロ、③北京、④シンガポール、⑤リヤド、⑥香港、など。

この6都市のファンドの運用資産は、それぞれ1兆米ドルを超えている


アジア地域だけ取り出すと、北京・シンガポール・香港だけが、1兆米ドル規模であり、他の都市に大きく差をつけてトップ3だった。


参考情報:日本の国民年金ファンドGPIFの運用資産は、254兆7,027億円(2024年度第1四半期末現在)。およそ1.7兆米ドルだ。


アジアのSWF都市(アジア地域全体では、運用資産が4兆2360億米ドル )

  

都市名(国)

ファンド名

運用資産額

(10億米ドル)

北京(中国)

CIC

1,342

シンガポール

GIC、テマセク

1,135

香港(中国)

SAFE IC

1,106

ソウル(韓国)

KIC

189

アスタナ

(カザフスタン)

Samruk-Kazyna

167

クアラルンプール(マレーシア)

Khazanah

103



グローバルSWFの発表文:

Abu Dhabi named world's wealthiest city with US$ 1.7 trillion (GlobalSWF)

アブダビは1兆7000億ドルで世界で最も裕福な都市に選ばれた

10月8日火曜日、グローバルSWFは、ソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)が運用する資本で測った、都市の新しい世界ランキングを発表した。業界専門家のデータと調査によると、アブダビはSWF資産の意味で世界で最も裕福な都市であり、2024年10月時点で1.7兆米ドルを保有している。


この数字には、ADIA、ムバダラ、ADIC、ADQ、ルナテ、ADFD、タワズン、EIAの管理下にある資産が含まれる。アブダビに続くのは、オスロ(世界最大のSWFであるNBIMの本拠地)、北京(CIC)、シンガポール(GIC、テマセク)、リヤド(PIF)、香港(中国で2番目のSWFであるSAFE ICが運営)だ。これら6都市は、現在世界中のSWFが保有する富の3分の2、つまり12.5兆米ドルを占めている。


過去数十年にわたり、アブダビ(“the Capital of Capital” 資本の首都)は、機関投資家たち(世界で大きくて活発なディールメーカーたち)のすばらしいポートフォリオを育成してきた。SWFに加えて、この首長国には、中央銀行(CB)、公的年金基金(PPF)、王族とつながりのあるファミリーオフィス、またはロイヤルプライベートオフィス(RPO)など、他のアセット・オーナーが多数存在する。全体として、アブダビの公的資本は2.3兆米ドルと推定され、2030年までに3.4兆米ドルに達すると予測されている。




感想:

SWF資産額の都市別ランキングを作る意味は何だろうか?


国別に集計すると、北京+香港の中国が単独首位になる。

要は、アブダビを首位にするために都市別にした、と考えられる。

アブダビは資本の首都(the Capital of Capital)である、と言いたいがために。


だが、このランキングが今後、定期的に更新されればメリットがあると思う。

シンガポールや首長国(アブダビ、ドバイなど)といった都市国家の資産運用力がよく見えるようになる。




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