BRICSサミット2024、東南アジア勢はパートナーとして参加、脱ドルへ向けた構想が議題に

 

東南アジア株式新聞 2024年10月25日


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BRICSサミット2024、東南アジア勢はパートナーとして参加、脱ドルへ向けた構想が議題に

10月23日と24日、ロシアのカザンで開催されたBRICSサミットでは、タイ、マレーシア、インドネシアなどが加盟希望を表明した。

この東南アジア3カ国は、「パートナー」という新設の資格でBRICSに参加することになる見込み。


XのBRICS News(2024年10月24日)
XのBRICS News


多様な議題があったようだが、最も中身があったのは米ドルに依存しない金融・決済システムを構築する方向でBRICS参加国がまとまったことのようだ。




BRICSは、もともとブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの集まりだった。

今年1月に、エジプト、エチオピア、イラン、アラブ首長国連邦が正式加盟した。

サウジアラビアは加盟を認められたが、今までのところ、加盟を検討中という態度を取っている。


XのBRICS News が10月24日に投稿した記事(上の画像)によると、新しくパートナーとして13カ国が加わった。

この中に、タイ、マレーシア、インドネシアが入っている。

フルメンバーに昇格するための条件などはまだ公開されていない。



新参加国は必ずしもパートナーという資格に満足しているわけではない。

たとえば、以下の記事で、インドネシアはフルのメンバー資格をめざしていると書かれている。


日本経済新聞の10月25日の記事:

インドネシア、BRICSに加盟意向 サウスと連携強化



サミットの成果として公表されたことのうち多かったのは、以下のように新しい金融体制を作る構想に関わることだった。

結局のところ、意見がまとまりやすいのは、米ドルに依存しない金融・決済システムがあるといいな、というところだったらしい。

いくつかの構想は今後進展する可能性がある。


サミットの成果をまとめた、10月24日のロイター電:

BRICS summit: Key takeaways from the Kazan declaration | Reuters


国際金融システムの改革について:

「我々は、国際金融構造をより包括的かつ公正なものにするために、世界経済のガバナンスを含む世界金融の課題に対応するために、現在の国際金融構造を改革する必要性を強調する。」


BRICS穀物取引所について:

「我々は、ロシア側がBRICS内に穀物(商品)取引プラットフォーム(BRICS穀物取引所)を設立し、その後、他の農業部門への拡大を含めて発展させていくという取り組みを歓迎する。」


BRICS国境を越えた決済システムについて:

「我々は、貿易障壁の最小化と無差別アクセスの原則に基づいて構築された、より迅速で低コスト、より効率的、透明で安全かつ包括的な国境を越えた決済手段の広範な利点を認識している。我々は、BRICS諸国とその貿易相手国間の金融取引における現地通貨の使用を歓迎する。」


BRICS CLEAR 預託機関について:

「我々は、既存の金融市場インフラを補完するイニシアチブである独立した国境を越えた決済および預託機関インフラである BRICS Clear の設立の実現可能性、および BRICS (再) 保険会社を含む BRICS の独立した再保険能力について、自発的な参加で議論し、検討することに合意します。」


金融イノベーションについて:

「我々は、現地通貨での資金調達の受け入れ可能なメカニズムの発見を含む、プロジェクトおよびプログラムに対する革新的な金融慣行およびアプローチの促進と拡大に重点を置く BRICS 銀行間協力メカニズム (ICM) を歓迎します。」












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