東南アジア諸国、南アフリカG20サミットを機に活発に外交
東南アジア諸国、南アフリカG20サミットを機に活発に外交
東南アジア株式新聞 2025年11月25日
11月22日・23日に開催された G20には、メンバー国のインドネシアのほか、
主催国南アフリカの招待で、マレーシア、シンガポール、ベトナムの首脳が参加した。
東南アジア各国の首脳は、G20の会議への出席と南アフリカ共和国との二国間外交に加えて、
それぞれアフリカや中東の国を訪問し、関係強化に尽力した。
インドネシア副大統領、「すべての国が独自の発展の道を切り開く権利を持つ」
国営アンタラ通信の11月22日の記事:
インドネシアのギブラン・ラカブミン・ラカ副大統領は、土曜日に南アフリカのジョハネスバーグで開催
されたG20サミットにおいて、
すべての国が開発を促進するための独自の計画と戦略を決定する権利があると強調した。
(中略)
持続可能な経済、開発における貿易と金融の役割、そして開発途上国の債務問題に焦点が当てられた
ハイレベルフォーラムの開会セッションで、ラカ副大統領はこの発言を行った。
ラカ副大統領の発言
いかなる国も自国の発展に関する見解を他国に押し付ける権利はなく、
むしろ各国は共通の進歩を目指して互いに協力し、力づけ合うべきだ。
インドネシアは、すべての国が独自の発展の道を切り開く権利を有していると確信している。。
インドネシアは、すべての国が平等に繁栄し発展する機会を持つ、力強く包摂的な成長を特徴
とする強靭な世界の構築に向けた取り組みを支持している。
G20が持続可能な金融に重点を置いていることをインドネシアとして高く評価し、
参加国に対し、世界的な格差を縮小し、環境に配慮した慣行への公正かつ公平な移行を
可能にするための更なる努力を求める。
同11月22日の記事:
インドネシア、南アフリカへの投資拡大へのコミットメントを表明
インドネシアのギブラン・ラカブミン・ラカ副大統領は、金曜日に南アフリカのジョハネスバーグで開催された
インドネシア・アフリカCEOフォーラムにおいて、南アフリカへの投資拡大へのインドネシアの
コミットメントを強調した。
ラカ副大統領によると、
南アフリカは戦略的パートナーであり、インドネシアがアフリカ市場に進出するためのゲートウェイであり、
インドネシアは産業能力、人材、製造ネットワーク、技術、そしてASEAN市場へのアクセスも提供している。
インドネシア・アフリカCEOフォーラムは、
インドネシア商工会議所(カディン・インドネシア)が主催した。
同フォーラムで、インドネシアと南アフリカ間の相互ビザなし入国政策が発表された。
マレーシア首相、エチオピア、南ア、ケニアを訪問
マレーシア外務省の11月17日の発表:
(称号 ダト・スリ)アンワル・イブラヒム首相は、エチオピアのアビィ・アハメド・アリ首相閣下の招待を受け、
2025年11月18日から20日までエチオピア連邦民主共和国を公式訪問します。
この訪問は、2024年10月にエチオピア首相がマレーシアを公式訪問したことへの返礼となります。
1965年1月にマレーシアとエチオピアが外交関係を樹立して以来、60周年を迎える節目。
2025年9月23日にアディスアベバのマレーシア大使館が再開された。
ザフルル投資貿易産業相と首相府(連邦直轄領)のザリハ・ムスタファ大臣らが同行。
アンワル首相は、国立宮殿での公式歓迎式典でアビィ・アハメド・アリ首相の歓迎を受け、
その後、マレーシア代表団を率いてマレーシア・エチオピア会談に臨む。
両首脳は、二国間関係の現状について議論し、貿易・投資、農業・一次産品、保健、観光、
教育、人的交流における協力強化に向けた新たな方策を模索する予定。
両首脳は、観光分野における協力覚書(MOU)、保健分野における協力覚書、
航空サービス協定、クアラルンプール市議会とアディスアベバ市当局間の協力文書、
そして二国間協議に関する交換公文の交換に立ち会う予定。
首相はその後、エチオピアのタイエ・アツケ・セラシエ大統領への表敬訪問と、
マレーシア・エチオピア共催のハイレベル・ビジネスフォーラムへの出席を予定。
マレーシア外務省の11月20日の発表:
マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は、2025年11月20日から23日まで、ジョハネスバーグで開催される
G20首脳会議に出席するため、南アフリカ共和国を実務訪問します。
この訪問は、南アフリカ共和国大統領であり、2025年G20議長国を務めるマタメラ・シリル・ラマポーザ閣下
の招待によるものです。
投資貿易産業相、連邦直轄地相らが同行。
G20首脳会議の場で、首相は、ASEAN 2025議長国としてのマレーシアの視点を説明します。
首相は、南アフリカ共和国のマタメラ・シリル・ラマポーザ大統領と二国間会談を行う予定。
両首脳は、貿易・投資、パーム油、ハラール産業、教育、能力構築といった主要協力分野
について協議する予定。
首相はまた、ボツワナのンダバ・ンコシナティ・ガオラテ副大統領の表敬を受ける予定。
首相は、ビジネスフォーラムで南アフリカのムスリム・コミュニティのリーダーや
地元の主要産業関係者と面会する。
マレーシア外務省の11月23日の発表:
アンワル・イブラヒム首相は、ケニア共和国ウィリアム・サモエイ・ルート大統領の招待を受け、
2025年11月23日と24日にケニア共和国を公式訪問します。
これは、2022年11月の就任以来、アンワル・イブラヒム首相にとって初のケニア訪問となります。
投資貿易産業相、連邦直轄領相ら同行。
11月23日夜、公式晩餐会。
11月24日には、大統領府で公式歓迎式典、その後、二国間会談の予定。
両首脳は、マレーシア・ケニア関係の現状を評価し、貿易・投資、パーム油・農産物、農業、
ハラール産業、教育、半導体、デジタルトランスフォーメーション、観光・文化、
映画・アニメーション産業、能力構築などの分野における協力強化の道筋を探る。
両首脳は、観光分野に関する覚書、航空サービス協定、
クアラルンプール市議会とナイロビ市郡間の協力文書、マレーシア商工会議所(NCCIM)と
ケニア商工会議所(KNCCI)間の覚書の交換に立ち会う予定。
首相は訪問中、マレーシア・アフリカ高等教育フォーラム2025(MAHEF2025)を主催する。
マレーシアとケニアなどアフリカ諸国の高等教育機関を結集し、高等教育分野における
協力強化を目指す。
首相はまた、マレーシア・ケニア・ハイレベル・ビジネスフォーラムに出席。
2025年は、マレーシアとケニアの二国間関係樹立60周年にあたります。
シンガポール首相、南ア、エチオピアを訪問
シンガポール外務省の11月24日の発表:
ローレンス・ウォン首相兼財務大臣は、2025年11月23日から25日までエチオピアを公式訪問中です。
2025年11月24日午前、ウォン首相はアドワ戦勝記念碑に献花。
その後、国立宮殿にてエチオピアのアビィ・アハメド・アリ首相による歓迎式典。
ウォン首相とアビィ首相は、貿易と投資の促進、そして炭素クレジット、持続可能な開発、
デジタルトランスフォーメーションとコネクティビティ、そして技能開発といった
新たな協力分野を模索することで合意した。
ウォン首相は、シンガポールがアディスアベバに大使館を設置し、新たな技術支援パッケージ
「成長と持続可能性につながるシンガポール・アフリカ・パートナーシップ(SAPLINGS)」
を開始する決定を伝え、アビィ首相はこれを歓迎した。
会談後、両首相は共同記者会見を行い、
技能開発と炭素クレジットに関する協力に関する2つの覚書の署名に立ち会った。
午後、ウォン首相は、ウィルマー・インターナショナルが過半数所有する石鹸・洗剤製造工場を
視察する予定。
その後、アディスアベバ・コンベンションセンターでアビィ首相との懇談会に参加し、
アビィ首相主催の公式晩餐会に出席する予定。
シンガポール外務省の11月23日の発表:
南ア共和国を訪問
ローレンス・ウォン首相兼財務大臣は、2025年11月21日から23日まで、2025年G20サミットに出席するため、
南アフリカ共和国ジョハネスバーグを訪問しました。
G20サミットでは、南アフリカが議長国を務めるG20のテーマ「連帯、平等、持続可能性」に
基づき、首脳陣は国際的な金融・経済協力の強化、そして人工知能(AI)の影響を含む将来の
課題への共同での取り組みに向けて、協力していくというコミットメントを再確認した。
ウォン首相は演説の中で、G20は実用主義と新たな思考をもって行動し、
開放的で強靭かつ包摂的な未来を築く必要があると強調した。
また、世界貿易機関(WTO)改革などを通じて、ルールに基づく多国間貿易体制を再活性化
させる必要性を強調し、AIを含むデジタル変革を主導するため、各国が専門知識を共有し、
グローバル・パートナーシップを強化するよう呼びかけた。
ウォン首相は、欧州委員会委員長、フィンランド大統領、フランス大統領、ドイツ首相、
アイルランド首相、イタリア首相、トルコ大統領、ベトナム首相と二国間会談を行った。
ベトナム首相夫妻、クウェート、アルジェリア、南アフリカを訪問
Vietnam+ の11月25日の記事(中身は国営VNAの記事):
首相のクウェート、アルジェリア、南アフリカ訪問により中東・アフリカ全域の協力の場が拡大
ファム・ミン・チン首相夫妻は、ベトナム高官代表団を伴い、クウェートとアルジェリアへの公式訪問、
そしてG20サミット出席と南アフリカでの二国間活動への参加を成功裡に終えました。
約80件の公務をこなした9日間の実務訪問は、ベトナムと中東・アフリカ諸国との幅広い協力の場を開拓し、
活性化させる上で大きな役割を果たしました。
3カ国全てにおいて、首相夫妻とベトナム代表団は、非常に敬意と心のこもった歓迎を受けた。
ベトナムとクウェート、アルジェリア、南アフリカは、
ベトナムとの関係を戦略的パートナーシップへと格上げすることで合意した。
ベトナムにとって中東・アフリカ地域における初の戦略的パートナーだ。
パートナーシップ強化は、特に経済、投資、文化、科学技術、イノベーション、
デジタルトランスフォーメーション、教育といった分野における協力の拡大が中心。
チン首相「結束を強化して力を生み出し、協力を促進して相互利益を生み出し、
ハイレベルおよび地域レベルの交流を拡大して相互信頼と理解を強化する」。
レ・ホアイ・チュン外務大臣によると、関係強化は3カ国すべてがベトナムとの
防衛・安全保障協力を推進する用意がある。
チン首相は訪問中、経済・ビジネスフォーラムに出席し、
特定の分野を網羅する10件以上の協力協定の調印に立ち会った。
アルジェリアでは、チン首相がアルジェリア民族解放戦線(FLN)の指導者らと会談した。
南アフリカで開催されたG20サミットへ出席したチン首相は、迅速かつ持続可能な開発の促進、
平和と協力の促進、そしてベトナムの開発方針と近年の成果を国際社会と共有するための
提案を提示するなど、重要な発言を行った。
首脳会議の傍ら、ベトナム首相は30以上の国や国際機関の首脳と会談し、二国間協力を促進し、具体的な問題やプロジェクトについて直接議論した。
コメント
コメントを投稿