2026年春節始まる、東南アジアでインバウンド集客競争が本格化

 

2026年春節始まる、東南アジアでインバウンド集客競争が本格化


2月17日に春節(中国旧正月、CNY)が始まった。

中華系の人々が多くいる東南アジア諸国はいっせいにお祭り・休暇モードに入った。

(2026年の春節休暇は2月15日(日)〜2月23日(月) の9連休が多いようだ。)


これを機に、東南アジア諸国のインバウンド集客競争が本格化している。

2024、2025年とマレーシアが同地域でインバウンド集客トップになったが、

当然、タイは巻き返しを図っている。



マレーシア観光局はKLIA空港などで春節を祝うイベント

マレーシアは2025年にASEAN議長国としての重要イベントなどを活用して観光地としての魅力を

世界にアピールした。

2026年は「Visit Malaysia 2026」という観光キャンペーンを行っている。

テーマは「Malaysia, Truly Asia」(マレーシア、真のアジア)とし、

他民族国家として多様な文化を体験できる点を訴求している。


ベルナマ通信の2月17日の記事:

Tourism Malaysia Rolls Out Vibrant Chinese New Year Welcome At KLIA 1

マレーシア観光局は本日、クアラルンプール国際空港第1ターミナル(KLIA1)で、2026年の春節(CNY)を

祝祭スタイルで迎える、活気に満ちた色彩豊かなレセプションを開催した。

鳴り響く太鼓の安定したリズムと、ダイナミックでエネルギッシュな獅子舞のパフォーマンスが到着ロビーに

響き渡り、訪問者を祝祭の喜びに満ちた雰囲気に瞬時に浸らせた。


イベントに参加したティオン・キン・シン観光芸術文化相は、春節のお祝いと

2026年マレーシア観光年(VM2026)にちなんだ記念品を旅行者に贈呈し、

マレーシアを訪れる旅行者への感謝の意を表した。


  • VM2026は、Visit Malaysia 2026。マレーシア語では、TMM2026。

  • VM2026キャンペーンを通じて、2026年に4,300万人の海外旅行者数を目標としている。


ベルナマ通信の2月17日の記事:

Tourism Malaysia Welcomes Tourists At 13 Entry Points In Conjunction With CNY, VMY

マレーシア観光局は、2026年マレーシア観光年(2026VMY)キャンペーンに先立ち、観光地ブランディング強化

の一環として、春節(旧正月)の祝賀に合わせて全国13か所の主要入国地点で観光客の到着を祝った。

このプログラムは、クアラルンプール国際空港第1・第2ターミナル、スバン空港、ランカウイ、ペラ、ペナン、

ジョホール、サラワクなど、主要空港や戦略的な拠点で実施され、国内外からの観光客に思い出に残る歓迎を

演出する祝賀イベントが行われました。


  • ジョホールでは、ベトナムのホーチミン市からの観光客を含むセナイ国際空港に到着した

観光客を、獅子舞、幸運と繁栄を象徴するミカンの贈呈、TMM2026公式記念品で迎えました。



タイは政府観光庁(TAT)は「中国とタイは一つの家族」キャンペーン

タイは2025年の初めに、中国人俳優の誘拐事件(ミャンマー詐欺集団に誘拐されたが、救出された)

をきっかけに、中国で「タイは危険」という情報が浸透し、中国人観光客が激減した。

タイには隣国マレーシアからの客数が伸びたが、中国人客を惹きつけたマレーシアに

ASEANトップの観光立国の座を奪われた。

安全性への信頼回復が課題だ。


タイの目下の目標は中国人観光客数の回復となっている。

BLACKPINKのリサを「アメイジング・タイランド・アンバサダー」に起用したキャンペーンが

すでに始まっているが、中国の春節休暇はとても重要な時期だ。


The Naion Thailand の2月14日の記事:

Thailand marks Chinese New Year with tourism campaign and nationwide events

タイ国政府観光庁(TAT)は、春節(旧正月)に合わせて

「Zhong Tai Yi Jia Qin—China and Thailand Are One Family」(中国とタイは一つの家族)

キャンペーンを展開している。


  • TATはQunar.com、Tongcheng、Fliggy、Klook、Tuniu、Guangzhou Comfort、6renyouといった

大手旅行代理店やオンライン旅行会社と提携し、1月から3月にかけて共同で販売促進活動を

展開する。

  • TATはタイ国際航空およびキングパワーと提携し、中国人観光客に限定特典を提供している。

  • 「アメイジング・タイランド ハッピー・チャイニーズ・ニューイヤー 2026」プログラムでは、

バンコクでの祝賀行事が以下の2つの主要会場で開催される。

  • ヤワラート通り(オデオン・サークルからチャルーム・ブリ交差点まで)のライトアップ

  • サイアム・パラゴンでの春節イベント


最近発表されたデータによると、タイのインバウンド観光の今年初めの調子は今ひとつだが、

最も期待される中国からの観光客が復活の兆しを見せている。


The Nation Thailand の2月17日の記事:

Foreign tourist arrivals to Thailand surpass 5 million, with China leading the way

2026年2月17日、観光スポーツ省は最新の観光統計を発表し、2026年1月1日から2月15日までの期間に

タイを訪れた外国人観光客は5,067,847人だったと報告した。

これは前年比7.59%の減少。

外国人観光客の支出による収入は約2,505億9,000万バーツとなった。

タイへの観光客上位5カ国は以下の通り。

中国 – 770,427人

マレーシア – 461,742人

ロシア – 396,808人

インド – 333,845人

韓国 – 249,305人


ホテル業界のデータでも、中国人観光客の回復傾向が裏付けられている。


The Nation Thailand の2月18日の記事:

Thai hotels predict stable foreign tourism in 2026; call for govt to strengthen safety confidence

2026年1月13日から31日まで99社を対象に実施された「宿泊施設運営者信頼感指数」に関する調査によると、

タイのホテル運営者の大半は、2026年の外国人観光客数は、特に短距離旅行者(中国市場を除く)において

横ばいになると予想している。

一方、長距離旅行者の到着数は前年比で増加すると見込まれている。


  • ホテルの稼働率:2026年2月の全国平均は73%と予想されており、同1月の77%から

低下する見込み。

  • 2026年1月には、特に東部地域において、ホテル業界の人手不足が深刻化した。

(記事には書かれていないが、東部の人手不足は、国境紛争によりカンボジア人を追放したため。)

  • ホテル協会会長のコメント:

「特に中国からの外国人観光客の回復は続いているが、他国との競争は依然として注視すべき

重要な要素だ。タイは観光客の関心を引くために、魅力を高め、よりユニークな体験を

創出する必要がある。政府は観光客の安全に対する信頼を高めるための対策を講じる必要がある」



ASEANインバウンド観光客数ランキング(2024・2025年)

各国の年間観光客数は以下の通り。

順位

国名

2024年(実績・推計)

2025年(推計・速報値)

1

マレーシア

約3,800万人

約4,220万人

2

タイ

約3,554万人

約3,290万人

3

ベトナム

約1,750万人

約2,120万人


※ ちなみに日本のインバウンド観光客数は2025年、4,268万3,600人。

 タイとマレーシアが対ドルで自国通貨高なのを考慮すると、

 円安・日本のインバウンド観光産業は飛び抜けて強いとは言えそうにない。




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