カンボジア、詐欺拠点殲滅作戦を実施中、連日ニュースが流れる
カンボジア、詐欺拠点殲滅作戦を実施中、連日ニュースが流れる
東南アジア株式新聞 2026年6月1日カンボジアでは詐欺拠点の殲滅作戦が実施されている。
連日、詐欺拠点の捜査や関係者の逮捕、外国人の拘束・国外追放といったニュースが流れている。
殲滅作戦がは、4月7日に施行された新法「Law on Combating Technology-Enabled Scams」に基づき、
警察と地方自治体が実施している。
同法で有罪になると、多額の罰金刑から終身刑までが適用される。
同国政府は、昨年1月から今年5月までの間に、オンライン詐欺に関与したとして外国人18,864人を
国外追放し、カジノ営業免許25件を停止した。
5月31日、カンボジア情報省のメディア AKP の
「論説:カンボジアにおけるオンライン詐欺の撲滅:複雑ではあるが、着実かつ鋭い道のり」
に掲載された画像。
オンライン詐欺撲滅を命令するフン・マネット首相や詐欺拠点の摘発現場などマネット首相自ら、根絶を指示、作戦に失敗した地方の治安幹部を更迭
Khmer Times の5月23日の記事:
PM demands total elimination of online scams - Khmer Times
フン・マネット首相は、オンライン詐欺ネットワークに対する最近の取り締まりについて
地方自治体と国家警察を称賛するとともに、詐欺を完全に根絶するための断固たる取り組みを求めた。
フン・マネット首相は昨日、平和宮殿で開かれた閣議で、相次ぐ作戦は大きな成果を上げてきたものの、
課題は依然として残っていると述べた。
そして、この問題が国の国際的な評判に直接影響を与えることを強調し、関係当局に対し、引き続き取り組みを強化するよう指示した。
フン・マネット首相は根絶作戦で成果を上げた地方自治体や警察を称賛する一方で、
成果を上げられない(警察組織が犯罪組織に協力しているとみられる)警察の幹部を容赦なく解任する
ほどの力の入れようだ。
Khmer Times の5月25日の記事:
Top officers sacked over failed scam crackdown - Khmer Times
フン・マネット首相は、管轄区域内で活動するオンライン詐欺ネットワークへの対策に失敗したとして、
モンドルキリ州の治安当局幹部2名を解任した。
(中略)
賭博犯罪対策ユニットのニム・ソファル副部長は、今回の解任はオンライン詐欺組織の撲滅に失敗したためだと
述べた。
同副部長は、モンドルキリ州全域に多数の詐欺組織が拠点を築いていると指摘した。
さらに、取り締まり作戦は、犯人が摘発前に現場から逃走するため失敗に終わることが多く、
容疑者が警察の動きを事前に知らされている可能性を示唆した。
Khmer Times の5月28日の記事:
Almost 19,000 foreigners expelled from Cambodia for scam crimes since January 2025 - Khmer Times
カンボジアのサイバー詐欺対策国家委員会事務局が発表した統計は、カンボジアにおける
オンライン詐欺取り締まりの規模を示している。
昨年1月から5月24日までの間に、カンボジアはオンライン詐欺に関与した外国人18,864人を
国外追放した。対象国は33カ国に及ぶ。
カンボジアの法執行機関は、過去11ヶ月間に通信詐欺およびオンライン詐欺に関する143件の
事件を裁判所に送った。
中国、マレーシア、日本、バングラデシュ、韓国、ベトナム、インドネシア、タイ、ネパール、
インド、パキスタン、シンガポール、ミャンマー、フィリピン、モンゴル、キルギス、
スリランカ、ラオス、カンボジアの19カ国出身の容疑者1,458人が関与した。
昨年7月から5月20日までの間に、全国の法執行機関は、通信詐欺およびオンライン詐欺に
関する400件以上の事件を捜査し、
オンライン詐欺の疑いのあるカジノ25軒の営業許可取り消しまたは営業停止にした。
「オンライン詐欺の世界的中心地」CNA記事
CNA の6月1日の記事:
研究者らは、カンボジアの詐欺産業が年間約125億ドルから190億ドルの収益を生み出していると推定しており、
これはカンボジアの国内総生産(GDP)の約40~60%に相当する規模だとしばしば言われている。
しかし、資金の多くが仮想通貨口座、闇銀行、オフショア構造を経由して移動するため、これらの数字を正確に
検証することは困難である。
専門家らは、これらの犯罪が蔓延するあらゆる要素がミャンマーには揃っていたと指摘する。
カジノ地帯、脆弱な監視体制、国境経済、古い密輸ルート、そして政治的に影響力を持つ地主たちだ。
「詐欺師たちは最も弱い部分を見抜く。影響力を行使できる、最も脆弱な国々を探す。彼らは金で道を切り開く
ことができる。
たまたまそれがミャンマー、ラオス、そしてカンボジアだったのだ」と、
プノンペンに拠点を置く独立系シンクタンク、フューチャー・フォーラムのオウ・ヴィラク代表は語る。
(中略)
その後、この業界はミャンマーで最も強力な違法経済の一つへと成長し、その原動力となったのは主に
中国とつながりのある国際犯罪組織だと、
ジュネーブに本部を置く国際非政府組織(NGO)である国際組織犯罪対策グローバル・イニシアチブの
上級専門家、ジェイソン・タワー氏は述べている。
過去5年間で、これらのグループは「東南アジア本土をオンライン詐欺の世界的中心地へと変貌させた」
と彼は述べた。
CNA記者は、サイバー犯罪対策警察部隊らがプノンペン郊外の住宅街で行った捜索に同行した。
その捜索は、犯罪組織が活動しているという地元住民からの密告を受けて行われた。
重武装したパトロール隊が地域を急襲し、違法行為やビザを持たない外国人を捜索するため、
一軒一軒家を回った。
時には、家屋に押し入り、中に住む中国人に対し尋問を行った。
警察によると、
詐欺グループは活動場所をより見つけにくい場所に移し、人目につかない場所に隠れている、
とのことだ。
この件についてのCNAの映像ニュース:
Abandoned compounds and stranded victims: Cambodia's crackdown on scam syndicates
帰国できない外国人、犯罪組織が近隣諸国への移動するリスク
シンガポールの新聞は、新たな問題が浮上していると警告している。
The Straits Times の5月7日の記事:
Cambodia scam crackdown leaves foreigners jobless and stranded | The Straits Times
カンボジアの詐欺センター取り締まりの成果はまだ定まっていないが、新たな問題が浮上している。
これらのセンターの閉鎖により、数千人の外国人が職と住む場所を失い、パスポートも現金もないため帰国も
できない状況に陥っている。
アナリストらは、こうした人々が新たな詐欺センターに再び勧誘されたり、社会不安の種となったり、
さらには人道危機を引き起こす可能性もあると警告している。
この記事では、インドネシア大使館前で寝泊まりしているインドネシア人に取材している。
カジノ施設で働くつもりが、詐欺を強要され、パスポートを取り上げられたという。
カンボジア政府のオンライン詐欺根絶作戦では、オンライン詐欺拠点が強制捜査され、
(免許の有無に関係なく)カジノ施設が閉鎖されている。
この結果、詐欺拠点や詐欺に関係したカジノ施設で働いていた人々が路頭に迷う事態になっている。
また、犯罪の首謀者たちの多くは強制捜査前に逃げていることが多いようで、
近隣諸国への拠点移転が心配されている。
記事では、タイの治安機関が厳戒態勢だと書いている。

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