タイ、外国人観光客向け暗号通貨からバーツ転換・支払いアプリのテスト

 

タイ、外国人観光客向け暗号通貨からバーツ転換・支払いアプリのテスト

東南アジア株式新聞 2025年8月20日


タイの財務省や証券取引委員会(SEC)は、外国人観光客向けにビットコインなど暗号通貨を

タイバーツに転換して、旅行中の消費に使う支払いアプリのテストを始めた。

アプリの名称は「TouristDigiPay」。

来年いっぱいまでテストし、安全性などを確認する計画だ。


タイ財務省などの狙いはインバウンド観光振興策、ということになっている。


実際には需要がどれだけあるのだろうか?

そもそも暗号通貨は(それぞれの取引所で)ドルや各国の通貨に転換できるし、

現状でも既存のQR支払いアプリで(ドルや円を入れておいて)タイでの買い物に使えるものは多い。

わざわざタイバーツだけに転換できるアプリが必要だろうか?

観光振興になるのか?

何か変わった使い方があるのかもしれない。



タイ証券取引委員会(SEC)の8月18日の発表:

タイSEC、18か月間のTouristDigiPayサンドボックスを立ち上げ

外国人観光客がタイで使うためにデジタル資産をバーツに換金

証券取引委員会(SEC)は本日、財務省、マネーロンダリング対策局(AMLO)、観光スポーツ省と協力し、

デジタル資産(DA)をタイバーツに交換し、電子マネーでの支払いを可能にするサンドボックス・プロジェクト

「TouristDigiPay」を開始しました。

この取り組みにより、外国人観光客はタイでの支出資金としてDAを利用できるようになり、

同時にイノベーションとDAの活用を促進し、経済と観光産業の支援につなげることができます。


TouristDigiPay:

デジタル資産(DA)を保有する外国人観光客がタイ国内で電子決済システムを介して

DAをタイバーツに効率的に交換できるアプリ。


テスト期間:18か月間(およそ2026年末まで)。


想定されている利用法:外国人観光客はタイ全土の加盟店で

(例えばスマートフォンアプリ経由で)スキャンすることで支払いを行うことができまる。


注意点:

  • DAは商品やサービスの支払い手段として直接使用できない。加盟店はタイバーツで支払いを受け取る。

  • 1か月当たりの使用制限は、中小店舗で50,000バーツまで、不正防止のKYM(Know YOur Merchant)認証に合格した大型店で500,000バーツまで。

  • バーツ転換して旅行で消費した後、残額はDAへ戻せる。


  
タイSECの発表資料に付属の説明資料TouristDigiPay
タイSECの発表資料に付属の説明資料






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